教室を出た綾瀬は昇降口に向かった。

(あー怖かった)
「(でも、あれは私が無理に起こそうとしたからだし)」
(いや、そうだとしてもあの反応はないって!せっかく心配してあげたのに!)
「(まぁ、本当に眠かったんだと思うよ…明日からガン飛ばされたりしないよね?)」
(流石に大丈夫だって!)
「(だといいけど…)」
「あれ、綾瀬?」

目の前から、見慣れた女子生徒がやってきた。
彼女は財前葵。クラスは違うが綾瀬の友人である。

「葵!今日は部活じゃなかったの?」
「そうだけど、用事があったから早く抜けた」
「そうなんだ。私も今から帰るんだけど、一緒に帰ろう」
「うん」

昇降口に向かい、2人は学校を出た。
近くのグラウンドでは、運動部がジョギングなどをしていた。

「みんな部活張り切ってるね」
「そうだね。綾瀬は部活入らなくていいの?」
「楽しそうだとは思うんだけどね。ただ、そこまでじゃないというか」
「そうなんだ…」
「葵はデュエル部に入ったんだよね。どんな感じ?」
「ん~…男子ばっかりだけど、いい人達ばかりだから居心地は悪くない、かな」
「そっか。なら良かったね」
「うん…」

葵は少し笑った。
入部すると聞いたときは、女子一人らしいということで綾瀬は少し心配していた。
綾瀬は葵の様子に安心したように笑った。

「でも、部活も良いけど綾瀬と遊ぶ時間もほしいかな」
「え?」
「ほら、私が部活ばかりだと平日あまり話せなくなるでしょ?」
「あ~…確かに。折角仲良くなったんだし私も葵と色々遊びたいな」
「うん。部活がないときは連絡入れるから。その時は一緒に帰ろう」
「そうしよう!」

それから様々な会話をした。
クラスの担任のこと。
最近葵が買った本のことなど。
気がつけば、別れる場所まで来ていた。

「それじゃあまた明日ね、葵」
「うん。また明日」
「そういえば、今日もLINKVRAINS行くの?」
「…行くよ」
「了解。今日も観るからね!」
「ありがとう…!」

お互いに手を振りながら笑いながら別れた。

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