Call it what you like



「そういえば、あなたのことなんて呼べばいいんだろう」
「ああ?」
「もう“ハウ伯爵”はおかしいでしょ、夫婦なんだから」
「……なんでも。好きに呼べばいい」
「そんなあからさまに興味ないみたいな言い方しないでほしいんだけど」
「興味はないよ。どうでもいい」
「むっ。じゃあねえ、前の奥さまにはなんて呼ばれてたの?」
「………………」
「もしもし?」
「…………」
「おーい」
「……ない」
「えっ、何が」
「どうとも呼ばれた記憶がない」
「……」
「……」
「……えっ」
「何か文句でも?」
「いや。あの、えーっと、じゃあやっぱり、旦那さま、かな? それともレンドンって呼ぶ?」
「好きにしろと言っただろ。どうせ大して話をすることもあるまい」
「するよ。私は、あなたと話をします」
「……何を」
「なんでも話す。必要なことも、そうじゃないことも」
「はあ、そうか。勝手にしなさい」
「勝手にするわ、ありがとうレンドン。……うわわわ」
「一人で照れるな」



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