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小さい探偵なら何か知っているだろうか?そう思い電話をかけると数コールで彼が電話に出た。
「もしもし。」
「ボウヤか、悪いが誄がどこにいるか知らないか?」
「知らないけど、何かあったの、もしかして痴話喧嘩?」
「痴話喧嘩ならまだマシだ、あいつから助けてと連絡があった。何か知らないか?」
「ちょっと待って。」
電話口の声が小さくなっている、ボウヤの他に何人も子供の声が聞こえていくるからおそらくあの博士の家にいるのだろう。誰でもいい、何か手がかりを持っていれば。
「赤井さん、光彦がここに来る前黒塗りの外国車とそれを追っているバイクを見たって。」
「ジンの車を追っていたのか。」
「米花駅を西に向かっていったらしいんだ、だけど具体的にどこに行ったのかはわかないって。」
「そうか、ありがとうボウヤ。」
電話を切ると自分でも眉間にシワがよっているのがわかる。タバコを吸う本数が増える。ただ闇雲に車を動かしても彼女は見つからない。何も手がかりがないままで動くのは危険な行為であるのは重々わかっているだが、ボウヤの友人がくれた言葉だけが今の頼りであることには変わらない、車のキーを回す。
ピピピピピ
「赤井さん?」
「ボウヤか。」
「博士が誄姉ちゃんに頼まれて発信機の付いている機械を渡しているんだ、それを僕のメガネで追えばお姉ちゃんの居場所がわかるかもしれない。」
「すぐにそちらに向かう。」
「わかった。」
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