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まず、コナン君も私達同様で脅迫状は本当の犯行動機を隠すためのカモフラージュなのではないかということ、そして朝倉都知事は元国土交通相の大臣の時この北の沢村の村民達との対話の末、北の沢ダムを建設した。温厚な移転だったとはいうものの最後まで反対した村民がいないはずがないと、だから確かめに行くとまで言っていた。おそらくもうこちらにつくことだろう。




そしてもう一つ、なぜ私が安室さんとともに行動していたのか。そして彼をバーボンという組織間でのコードネームで呼び。彼も私をギムレットと酒の名前で呼んでいる。安室さんとともに東都線爆発事件のことをコナン君に話したことは赤井さんの耳にも入っているらしい、彼は今回、沖矢昴としてここに訪れることになっている。




「話さなくていいんですか?」




「何をです?」




「赤井にですよ。気に入らないですがあなたの恋人なんでしょう?」




「私のことなんてもう、過去の女の一人になっていますよ。」




「・・・行きましょうか。」




雪の道は歩くのがとても大変で何度も何度も転びそうになっては安室さんに助けてもらい転んでは起こしてもらいをようやくたどり着いた。




「北の沢村の現在の地図と、以前の地図が欲しいんです。あとダムの資料か何かもありましたら一緒に。」




「かしこまりました、少しお待ち下さい。」




役員の人はそう言って裏に下がっていってしまった。現在と過去を比べても私の家はここ、ぐらいにしか情報を得られないだろうけど。まぁ、ないよりはマシだろう。




「あ・・・、やばい。」




「どうかしました?」




「安室さん、早くこっちに。」




「え?」




自動ドアが開く寸前に上に続く階段近くの壁に隠れる。
息を殺してそちらを覗けばそこには受付で男性職員と話すコナン君の姿とその後ろを歩く沖矢さんの姿があった。




どうやらコナン君も北の沢村の地図をもらいに来たらしい、ダムの観光ガイドをもらいダム建設に反対した人間の名前を探ろうとしていると諸君の人に白鳥の方が面白いぞと言われているのが聞こえて来る。




聞こえて来るのと同時に変な気配も感じる。安室さんの手を引いて階段を駆け上がらり二階の隅に隠れていると「やはり、いないか。」と沖矢昴の声が聞こえた。階段を降りていく音が聞こえるからおそらく御目当てのものはいないと踏んでコナン君のところに帰って行ったんだろう。




「危なかった。」




「見つかってもいいじゃないですか?」




「ダメです、今回は絶対ダメなんです。」




「作戦に支障をきたしますか?」




「わかっているなら聞かないでください。」




そのあと安室さんの車に乗って公道を上がり山の中腹あたりまで車を進めた。車の中は暖房が効いていたから良いものの、外に出ると一気に寒さが増して厳しかった。


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