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安室さんの手を引いてなぜかツインでとっているロッジの部屋へと戻る。部屋に着くとベットに倒れこみ込み上げてくる涙を同じ部屋に戻った彼にみえないように枕に顔を埋めた。
「なぜ、沖矢さんを避けているんですか?」
「避けてなんかいません。」
「あぁ、なるほど。」
「なんでそんなこと聞くんですか?」
「わかっているくせに。」
「いつまでも一人の男に固執するなんて、バーボンはとっても一途なんですね。」
「・・・そう見えますか?」
「安室透は浮気性に見えます、けど降矢零はとっても一途だと思います。でもバーボンも一途だとは思いませんでした。」
「僕は、蜂谷誄は誰も裏切るようなことはしないと思ってました。」
「蜂谷誄は誰も裏切りませんよ。」
「ギムレットは違うんですか?」
「彼女は必要なら誰だって裏切ります。」
「酷い女性ですね。」
「本当にそうですね、バーボンのいうとおりです。」
外は雪が降っていて、それが先に積もった雪と重なりその量を増やしていく。そんな光景をぼんやりと見ていると白い雪のはずなのに、思い出すのは黒い彼だった。
今どういう気持ちで過ごしているのだろう、自分で言うのもなんだが恋人に捨てられて何を思っているのだろう。なにか、私に対して思っていてくれたら嬉しいと思う。たとえそれが憎悪でも、なんでも。彼の中に私がいることが今私を支えている何よりの原動力になるのだと、少し、ほんの少しだが頭の悪いことを思い浮かべていた。
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