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何言っているんだこいつは。日本では銃刀法違反というものがあり日常生活において一般人が銃を持っているだけで警察に捕まるというのにこの男は、それを持って堂々と安室さんのところに行こうとしている。
穏やかな話ではない。
全く穏やかな話ではない。
わ、話題を変えなければ安室さんが死んでしまう。
「あ、あの。」
「なんだ。」
「安室さんは私を守るために一緒にいて下さっている・・んです。」
「・・・どういうことだ。」
ことの経緯を説明しよう。
なぜここ数日私が安室さんと一緒に行動をともにしてコードネームで呼び合っているのかというと。私たちが組織と対峙した数日後安室透通称バーボンはジンより任務を言い渡された。その任務こそが。
「フクロウを飼い慣らせなければ打ち殺せ?」
そう、私のことを組織に引き入れてこい、できなければ殺してしまえ。という任務であって私は今絶賛組織に命を狙われ中なのである。その命を言い渡されたのがまぎれもないバーボンで、彼はそのことを私に告げた。
私は組織なんぞに入りませんと断固拒否したものの、その場合安室透は私を殺してそれをジンに見せなければならない。任務が失敗したとあっては私の命はおろか安室透の命までも危ない状態になるため。形だけ仲間になったようなふりをして今後の組織の動向を見ているという状況なのだ。
組織は内部が知られた以上なんでも壊すし、燃やすし。の集団なので今のマンションにいては一般市民に危害が及ぶ危険を危惧し安室透基降矢零の家に居候という形で暮らさせてもらっている。
今回ここに来たのも何かにつけ理由を見つけ私を一箇所にとどまらせないようにしているためである。公安の仕事もあるのに本当に申し訳ない。
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