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「なにか御用で?」




「ギムレット、いや蜂谷誄だな。」




「人違いですよ。」




「下手な小細工をしようったってそうはいかない。」




「あぁ、変な悪寒がすると思ったら。最近私を付回していたのはあなたたちなんですか?」




「もう一度聞く。お前が蜂谷誄だな。」




「さぁ、人違いじゃないですか?」




言葉が終わるか否かのところで走って自身の乗ってきたバイクにまたがりエンジンをかける、それが合図になり黒ずくめの男たちは一斉に車にかけ乗りエンジンをかけ、私の後に続くように走っている。




先日カーチェイスを繰り広げたばかりでまたもカーチェイスなんて付いていない事甚だしいのではないか、しかし女性一人にこんなに寄ってたかって男がぞろぞろと追いかけて来るなんて、モテる女もそう悪くはないんじゃないだろうか、これでお金の一つでも落としてくれればの話だが。




なにか作業をしながらでもできるようにしたワイアレスイヤホンマイクを使って彼に電話をする。このカーチェイス、きっと私だけでは勝てない。今日は1日会議だと言っていたがまぁ、仕方がない、私が彼を外に出してあげよう。




「赤井さん。」




「どうかしたか?」




「・・・。」




「おい、どうし・・・・っ。」




赤井さんの声は最後まで私に届く事はなかった。黒ずくめの奴らが打った拳銃が私のバイクのタイヤをかすめる、どうせなら赤井さんのように撃ち抜いて欲しいものだと思いながらも制御を失ったバイクは馬のそれのように嘶き私の体を跳ね上げた。




「ぐぅう、痛い。」




地面に叩きつけられて痛みに耐えながらも目をあげるとそこには車から降りようとしているやつらの姿があった、何があったかは知らないがなんでこんな人数で追って来るんだ、もう少し人数を減らしてくれたっていいだろう。嫌になってしまうなぁ。




「逃げたぞ、追え!」




「そっちに行ったぞ。」




「かまわん、撃て!」




「・・・撃っちゃダメだろう。」




声が飛び交う中をただひたすらに走っている、何かに狙われることが多い最近だが何かと見方が近くにいたから気を抜いていた。だってほら、人間辞めたように強い人たちがいつも隣にいたからさ、そりゃ気をぬいちゃうよね。




でもそんな彼らも今ここにはいない。私を助けてくれる人は誰もいない。そうなると自分の身は自分で守らねーとな!




「はぁ、はぁ・・・どこまで追って来るんだ、あいつらは。」




銃弾の音がしたかと思うと、私の腕は焼け付くような痛みと共に、考えられない量の赤い血を撒き散らしながら何かに当たった反動で私の意志とは違う方向に振り回された。




「くっそ。」




「ここまでだな、ギムレット。」




「我々と一緒に来てもらおう。」




携帯が鳴っているような気がする、きっと赤井さんだろう。雪崩に巻き込まれた時も若干死期を悟りはしたがなぜだか今回の方が死ぬ可能性が高いように思える。




気が遠くなるのと一緒に何やら聞こえてくるのは男たちお叫び声か?


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