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「な、なんですか?地震?」



掴んでいた赤井さんの服をさらに強く握ると空いている方の手で赤井さんの方へ引き寄せられた。そのまま小声で「しゃがめ。」と言われ。私に覆いかぶさってくれている赤井さんとその場へしゃがみ込む。



「止まったみたいですね。」



「洞窟のどこかが爆発したか、地下にもからくりがありそれが作動したか。」



「どれだけ、からくりがあるんですかこの城は。」



「まぁ、からくりが好きな家主が建てたのだから仕方のない事だろう。先に進むぞ、立てるか?」



「はい、大丈夫です。」



今度はしっかりと赤井さんの手を握り洞窟の中を進んでいく。自分とは違う大きな手に自分のそれが包まれていると思うと何故だかすごく安心する。



そういえば昔、兄と遊びに行った帰り。転んで泣いている私の手を握り家まで引いて歩いてくれた兄を思い出す。こんな事あってはならないとは思っているがその時だろう、私が兄に惚れたのは。自分よりも大きな手で涙を拭いてくれて、家まで引っ張ってくれる。大きな存在。歳が離れていたせいもあって、その時の兄は本当に大きな存在であった。



「どうした?」



「あ、いえ。なんでもないです。」



しばらくそうして歩いているともう一段下へと続く階段が現れた。



「これは?」



「壁の絵に何か仕掛けがあってそれを解除したんだろう、仕掛けがあるということはここが最深部みたいだな。」



「行きましょう。」



「ここで待っていなくて大丈夫か?」



「あ、赤井さん行くんですよね。そうしたらここに一人じゃないですか。」



「クククッ。そうだな、悪かった。行くぞ。」



最深部の空間に入る前、少しできた隙間に隠れて中の様子を伺っていると、祭壇のような所に赤いエッグを持ったコナン君と懐中電灯を手にした安室さんがいた。



「あれがもう一つのエッグですか?」



「そうみたいだな、坊やは何をする気なんだ?」


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