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「お姉さんと、安室さん!?」




「ごめん、取り逃がしちゃった。あとごめん、安室さんに事件の事話しちゃった。」




「あぁ、それは大丈夫なんだけど。」




「それ、犯人が残していったもの?」




「うん。」




「それってさ、トランプのやつに似てない?」




「え?トランプって。」




「スペードだったかクローバーだったかに似たようなマークがあったと思うんだけど。」




「そう考えると、おそらくスペードですね。」




「うん、僕もそう思う。」




「え?なんで断言できるの?」




「その話は病院でしましょう、乗ってください。」




安室さんの車に乗り込んで阿笠博士の搬送された病院へと急ぐ。車の中でコナン君は犯人は毛利探偵に関係がある人をトランプの数字の順に襲っているのではないかと言っている。目暮十三、妃英理、阿笠博士。みんな数字に関係がある名前なり、名前に数字が入ってる。とすると次に狙われるのは名前に10がつく人間だという事だ。




病院に着き、すぐに阿笠博士の部屋に向かった。




「初めまして阿笠さん、蜂谷と申します。」




「あぁ、コナン君に話はきいているよ。わざわざすまんね。」




「いえ、すみません犯人を追いかけたのですが逃してしまいました。」




「いや、君に怪我がなくてよかったよ。」




「毛利先生、コナン君に話は聞きました。犯人はおそらくトランプの数字に準えて毛利先生に関係のある人物を襲っているんです。」




「俺に関係がある人物を、順に。」




「目暮警部の事件現場に、先生の奥様の妃さんに送られた包装紙に、阿笠さんの事件現場に置かれていた証拠はトランプのスペードの模様に入っているものです。」




「目暮警部名前は十三でしょ?13って書くからスペードのキング、次に蘭姉ちゃんのお母さんの妃は英語でクイーンだからスペードの12、最後に阿笠博士は名前が博士で士っていう字が10と1の組み合わせだよ。」




「でもなんでトランプ、それもスペードなのかしら?」




「スペードには死の意味があるからですよ。」




「え?」




「同じくハートには愛、ダイヤはお金、クローバーは幸福を意味しています。」




私と白鳥警部の話をきいて毛利さんが悩み込む、それもそうだろう。自分のせいで無関係な人まで巻き込んでしまっているのだから、早く次のターゲットになり得る人を探し出して犯人から守らないと。




「しかし、いったい誰が。」




「蜂谷さんから聞いたバイクのナンバーですが。調べてみたら盗難車でした。」




犯人は名前に数字の入っている人間で、なおかつ毛利さんに関わりのある人間を次々と狙っている。毛利さんの周りの名前に数字が入っている人。ふと隣を見ると金色に輝く髪が目に入った。安室さん?


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