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1度目の爆発は辺りを暗くするものだった。暗くなった館内で同じフロア内ではあるがちりじりになってく面々。次に狙われるだろう宍戸さんはお気楽なもので、彼を探す白鳥警部のためにわざわざジッポで目標を作る。




非常灯が点いてから2度目の爆発までは少しの猶予もなかった。今度の爆発は今まで海と館内を仕切っていた窓ガラスを破壊し、館内に海水を入れるためのものだった。仁科さんがカナヅチということを知っての爆発か、はたまたここで全員殺してしまおうという作戦なのだろうか。




勢いよく押し寄せる海水に建物の壁に押し付けられる。次々に上に泳いでいく皆を見て私も上がろうと泳ぎ始めたが、旭さんご自慢のポルシェだか、フェラーリだか、タントだかなんだかに足を挟んでしまって上がれない蘭ちゃんを見つけ。助けるために近づいていく。




足を取られただけならまだよかったものの、海水によって動いた車が両足の上に乗ってしまっている。車を持ち上げようとするも水の中だが全く上がらない。毛利さんたちを呼ぶか考えたが男の人の力を使ってもこれは無理だろう。どうする。




一度上に上がって




上に上がろうと顔を上げるとペットボトルを持ったコナンくんが泳いできた。そういうことね。蘭ちゃんの挟まれている反対側へ回り車を少し浮かせるがやはりいっこうに動かない。コナンくんにいったん上に上がるからと目配せをしようと蘭ちゃんの方を見ると、なんと。




お熱いことで。




車に足を取られたコナンくんが足をそこから空いたのを確認して上へあがる。さすがにもう息がもたない。




「はぁ、ゲホゲホ。」




「蜂谷さん。大丈夫ですか。」




近づいて体を支えてくれる安室さんに感謝しつつ毛利さんを探す、蘭ちゃんのことを伝えなければ。




「毛利さん、蘭ちゃんがまだ!」




「なに!蘭!!」




程なくして蘭ちゃんを抱えた毛利さんが上がってきて、続けてコナンくんも上がってきた。ここから脱出するには爆破された窓ガラスから外に出るしかない。泳げない仁科さんを宍戸さんが、蘭ちゃんは毛利さん、目暮警部を白鳥刑事が付き添って脱出することになった。




「クールキッドは、私と行きマショウ。」




「僕一人で大丈夫だよ!」




「では、蜂谷さんには僕が。」




「安室さん大丈夫ですよ、一人でも。」




「そうはいきません。大丈夫です、任せてください。」




できることならまかせたくはないのだが。




「では、私が先導します。いきましょう。」




沢木さんに続いて続々と潜っていく。コナンくんも潜っていきここにはいよいよ私と安室さんだけになった。




「蜂谷さん。」




「なんでしょう。」




「ここから無事助かったら、またお茶してくださいね。」




「は?」




「行きますよ。」




「え、ちょっ・・・。」




この非常事態になにを言っているのかと思ったり、息を吸うタイミングが少しずれてしまったりと踏んだりけったりだ。



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