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「コナンくん、私は将来何になったらいいのかなぁ〜。」
「それを小学生に相談している時点で終わってる気がするけど。」
「小学生じゃないでしょ、高校生でしょ〜。助けて。」
「誄姉ちゃんの将来だから、僕がどうこう言える問題じゃないよ。」
「そうなんだけど。」
「じゃぁ、FBIは?英語得意なんでしょ?」
「やだ、絶対やだ。」
「なんで?」
「赤井さんと同じ職場なんて!」
「誄姉ちゃんは赤井さんをなんだと思ってるの?」
「・・・変態?」
「ほー。」
声がして振り向くと眉間に怒りマークを携えた赤井さんが立ってこちらをニコリともしない顔で見下していた。殺人犯より、爆破犯より、赤井さんが怖い。
「俺が変態だと?」
「だってこの前、私が吸ってるタバk・・・ムグッ。」
タバコをあれに使っていると言おうとした瞬間赤井さんの大きな手によって口がふさがれて息ができない。死ぬ。殺人犯がここにいる。
「何?何がタバコ?」
コナンくん、何はナニだよ。
「ボウヤの気にする事ではない。」
「そ、そう?」
「あぁ。」
「でも、そろそろ離さないと誄姉ちゃん死んじゃうよ。」
「おっと。」
おっとじゃないわFBI。
「そういえばこの間阿笠さんに聞いたんだが、どこかまた出かけるらしいな。」
「うん、鈴木財閥が作った飛行船に乗って大阪に行くんだ。」
「ほー、飛行船。」
「二人も一緒にどうですかって、園子姉ちゃんが言ってた。」
「悪いが仕事が立て込んでいてね。今回は遠慮するよ。」
「そっか、誄姉ちゃんは?」
「私は行こうかな、飛行船乗ったことないし。」
「論文大丈夫なの?」
「うるさい、息抜きだよ。」
食事も終わり、解散した後。赤井さんは案の定そのまま仕事。私はコナンくんと一緒に帰路についていた。話はやっぱりこの間の犯行グループ赤いシャム猫のことで「コナンくんは小さいから、感染しないように気をつけてね。」というと足を小突かれた。クソガキ。
鈴木園子の父親の従兄弟だかなんだかの鈴木財閥の一人がキッドに挑戦状を叩きつけたという話でも盛り上がりを見せる。キッドはその予告状にOKの返事を送ったそうだが、今回の赤いシャム猫の事件でそれは一気に霞んでしまい、彼は大層ご立腹らしい。
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