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「はじめまして、私吉田歩。」




「俺小島源太。」




「僕は円谷光彦です。」




「灰原哀よ。」



「蜂谷誄、よろしく。」




大きな飛行船に乗り込み、眼下に広がる街を一望できる窓に近づいたところで、コナンくんの入っている少年探偵団の面々が次々と挨拶に来た。




「そうそう蜂谷さん聞いてよ!」




「なに?」




「キッド様から返事か来たのよ!」




「例の挑戦状への返事?」




「そう!「飛行船へのご招待喜んでお受けします、ただし72歳のご高齢のあなたに6時間もの緊張状態を強いるのは忍びなく、飛行船が大阪の上空に入ってからいただきに参ります。それまでは存分に遊覧飛行をお楽しみ下さい、怪盗キッド。追伸。」」




「追伸?」




「「情報という宝箱を守る守り神にも謁見させていただければ。」って、守り神って誰のこと?」




背中に冷や汗が垂れるのと同時にコナンくんお痛いぐらいの視線が突き刺さる。情報の守り神とはおそらく私のことだろう。諦めていなかったのか怪盗キッド。本当に後生だからやめてほしい。




「謁見だけじゃなくて、私のこともいただきに来てくれないかしらぁ!」




「守り神って彼女のことじゃないんでしょ?」




「あぁ、多分蜂谷さんのことだ。」




「蜂谷さん?」




「私がどうかした?」




コナンくんと哀ちゃんのヒソヒソ話に自ら参戦し、私はキッドに興味がないということを示すことにした。名探偵は納得いってない様子だけど。




「守り神ってお姉さんのことなんじゃない?」




「どうだろう、神様になるつもりはないんだけど。」




「それより、キッドに狙われてるなんて聞いてねーぞ。」




「・・・「聞いてません」でしょうが!」




「いはい、いはいよ。おねえはん。」


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