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楽しくお茶をしている間に藤岡さんも喫煙室から帰ってきたらしい。私を追い出してまで喫煙室で何をやっていたかは聞かない方向にしようか。




「じゃぁ、僕たち部屋でトランプしますね!」




「お先に!」




「なんじゃ忙しない。」




「何か企んでるんじゃないですか?」




「何かってなんじゃ?」




「さぁ、子供の考えることは。」




絶対に何かを企んでいるであろう少年探偵団の3人組はケーキをあっという間に食べ終えて走って行ってしまった。途中女性のウェイターに小嶋くんがくしゃみをかけられてはいたがしっかりと「くしゃみをするときは手で口をおおって」と言っていたので悪いのは言葉使いだけで案外しっかりとした小学生なのかもしれないと思う。




ピピピピピ




鈴木相談役の携帯電話に何やら着信があったようで電話が終わると、キッドを捕まえるために同乗している警察官を引き連れて部屋を出て行ってしまった。




「なんじゃ、あっちも騒がしいのぉ。」




「阿笠さん、私も部屋に戻ります。論文を書かなくてはいけないので。」




「そうかい、あまり根を詰めないようにな。」




「ありがとうございます。」




鈴木相談役と警察が出て行ったドアを開け、彼らの後を追うとどうやら喫煙室に行くらしい。中森警部とその部下がマスクのようなものをつけているのを見るに、おそらく赤いシャム猫が盗んだとされる殺人バクテリアが喫煙室にばらまかれたのだろう。




私も入ってしまったけど、大丈夫だろうか。




「終わったな、私。」




殺人バクテリアが本物か定かではない今、簡単に死んでしまうと決まったわけではないしそもそも感染しているかどうかも微妙だが。もし本当に殺人バクテリアがあの部屋にばらまかれたのなら長時間あの部屋にいた私は確実に感染しているだろう。そうしたら私自身が歩く殺戮兵器になる可能性だってある。


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