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赤井秀一 SIDE


彼女のハッキング技術はいかにして身についたものなのか、前の世界で培ったものだと彼女は言ってはいたが、公安という限られた世界の中であれだけの技術を身につけるのは不可能に近い。




「世界的ハッカー集団。GIG。」




目の前のパソコン画面にはおそらくカモフラージュのためのトップページだろうか、パステルカラーが印象的で大きく「あなたの調べ物を代行します」と書かれた文字が浮かんでいた。




世界的ハッカー集団Greedy information group、通称GIG。




もし、仮に万が一彼女がこの集団に所属いているのだとしたら。早めに手を引かせなければならない。この集団は表向きには良いことをやってはいるが裏では頼まれればどんな情報でも調べ上げるという危険な集団であり、ここの持つ情報量はFBIや CIAの比ではない。組織に目をつけられれば全員が抹殺される可能性が高い。




しかし、彼女がこの集団に属しているとしたら容易に自分の正体は明かさないだろう。明かしてしまえば自分自身に危険が及ぶわけだ、彼女もそれはわかっているはず。




この集団は底が知れない。偽られた情報だって多く寄せられている。集団のリーダーの名前すら明るみには出ていない。




「まるであの組織のようだな。」



「赤井さん?」




「なんでもない、スピードを上げろキャメル。」




これほどの集団が今まで組織に見つからないのはおそらく、足跡の残るような調べ方をしていないからだろう。足がつけば簡単に奴らに見つかってしまう。






「形跡を残すような調べかたは?」

「してないです、甘く見ないでください。」






あの時彼女はこう言っていた。形跡を残さず調べることは最も容易いことのように。




「まさかな。」




それよりも、殺人バクテリアに感染してしまったという彼女のところに早く行かなければ。


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