さよなきいちか

 暗闇のなか、わずかな光が射して、白銀の髪が光っている。波のように柔らかなその髪、前髪はちょっと瞳に被さっていた。星よりも青く夜よりも深い瞳は、だから、翳っている。彼は目を合わせてくれないが、私はその翳りに無性に不安になった。自分はこれからどうされるんだろう。
 だが彼の薄い唇は動くことがない。ただ、煙草を飲むばかりだった。まだ若い青年に似つかわしくない、大人びた仕草がより一層私の不安を掻き立てる。
 やがて彼は煙草を飲むのをやめて、長い指で私を指す。
「■■、■■」
 そして、私は——……、


@melmeluta