AAAさんとタケミっちに呼ばれている女は意外にも年下で、あの冷ややかな目と声せいで勘違いをしていたらしい。
あの日、雨に濡れながら傘をオレに託し震えながら無理矢理であるものの傷口を抑え止血し、病院には来なかった奴。タケミっち曰く「両親が探している」と帰ったらしい。先に帰ったはずの娘が家にいないと両親から鳴り止まない電話があったらしい。らしいばかりであの日の詳しいことはわからないが、彼女が一度は止まってしまうかもしれない心臓を保たせたのだから恩人だ。マイキーはすでに「なにかお返しをしたい」とはしゃいでいたし、他の奴らも金を出し合ってなにか買うかとか言い出している。
無論頭を下げ誠心誠意礼を尽くすつもりではあるものの、なにか物を渡すのも手だな、とオレが思考をまわそうとして、視界に入ったタケミっちの顔が引き攣っているのがみえた。
「あー!!!いや、その、ですね……………AAAさんは…………お菓子!お菓子とか喜ぶと思います!はい!」
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