体がゆれた
「う…」
机に突っ伏していた顔を上げた、おでこヒリヒリする、虹村さんが困った顔で俺の肩をたたいていたようだ。ああ、リビングの机に突っ伏して寝てたみたいだ…、申し訳ないことしたなぁと目をこすり小さいあくびを噛み砕く。昨日夜更かしをしすぎてしまったのがいけなかったのだろう、しっかり昨日寝りゃあ良かった。
彼女のきらりとした目が宝石みたいだと、ふわふわしてる意識の中で思いながら、離れていく彼女の手が名残惜しかった。
「…おはようございます。皆さん出て行かれましたよ、学校行かなくてよかったんですか?」
「嗚呼…うん、うん?単位はとりきったし、うち専門校だし…ゆるいし…」
「…」
「うん…今日ぐらい、いいよ。ありがとう気にしてくれて」
寝ぼけているからにへぇと笑った俺に、彼女は眉をしかめたようだった。ああ、眠い。チッチッと時計の針が動く音、彼女の家事の音、たぶん定助さんの足音、地味に意識がゆっくりと沈んでいく。
「少し、出てきます」
「…ん……いってらっしゃあい虹村さん…」
虹村さんは妙な顔をしたのちにタオルケットを俺の体にかけて出かけていく、買い物だろうか、ねみい。







「……ん?」
おかしい、おかしくないか?
がっと勢いよく体をおこすと関節が鳴る、痛い。俺が虹村さんを送り出したのは朝だ、いや、今だって朝だぜ?でも、彼女が外出する要素なんてあったか?買い物は全て済ませてあるはずだ、今は家政婦としているのに?なのに、仕様で出て行く?そんなわけないだろう?…じゃあ、なんだよ、買い物?
「あれ、あんた一人なの」
「ぁ…お帰り鳩姉さん、うん…留守番、かなぁ?」
「ふぅん…」
ああ、やべぇなぁ…頭回らないや


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