※原作19幕



「どうしたのです?おひいさま」
「帰るわよ!こうしちゃいらんない!あっ、AAA、そこの燭台かっぱらっちゃいましょ!あの絵も!」
なんだか変な風に話を切り上げ、笑いながら部屋を出られたおひいさまは私にあれやそれやをかっぱらうように宣言される。言われた通りに燭台を手に取りながら口を開く。
「よ、よろしいのですか?これはここの燭台なのでは…?」
「いいのよ!入り口周りにあった花瓶もかっぱらうわよ!」
「は、はぁ…?わかりました…」
おひいさまの考えていらっしゃる事が分からずに燭台に加え、飾ってある小さいが美しいといえる絵を取る。部屋の中で行われた会話は私には分からないことだらけだったため、そこに関係していることは確かなんだろう。世界情勢には元から疎い。奴隷時代には旦那様が協力している方が仲間であったし、金の動きや協力者が変われば昨日味方していた奴らを敵にして叩き殺していたからなにが中心かなんてものが全くわからなかった。同じ奴隷兵たちもそんなことを気にしている暇があるなら刃こぼれを治し、傷を癒し、腹を満たし、命あることに喜び、血に飢えていたのだから。私もそれであった。
「すぐにエルフの反乱軍と連絡を取るのよ。いや、漂流者がからんでるとか言ってたわね」
エルフの、元同族たちの反乱。その単語だけで首筋に息を吹きかけられたみたいにぞくりとし、反乱や一揆を制圧し一心に戦っていた時期が頭によぎりチリッと指先が血に飢え引きつる。
「いや、わたくし自ら行くわ!!」
「えー、エルフ族でしょ。あたくしも行きたいですわー」
「わたくしも連れてってくださいましー」
「おだまりッ!!」
「おひいさま、あまり叫ばれると憲兵が…」
「AAA!あの鏡も取ってきなさい!」
「は、はい!」


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