同じ食卓を囲む
リボーン様がやってきてすぐに変化は現れた。
ツナ君に2人のファミリーができた。
イタリアからやってきた獄寺隼人君と野球部のエース山本武君だ。
獄寺君はもともとマフィアだったようで、ダイナマイトを扱うらしい。
近接もその辺のチンピラぐらいなら多対一でも素手で簡単にノしてしまうので、戦闘面で心強い人ではあると思う。
ツナ君を守ることを一生の使命とする僕よりも忠誠心が高いのは少し不思議だけれど。
山本君は今のところ暴力沙汰に巻き込まれているところを見たことがないのでわからないけれど、野球部の練習を見ている限りは運動神経が非常に高いしスタミナが凄い。
彼も真面目に何かしらの戦闘技術を叩き込めば心強い味方になりそうだ。
ツナ君からの信頼が絶大なところも特徴だ。
そして今なぜか僕は獄寺君に絡まれていた。
「おい、テメー、隣のクラスの奴だろ。さっきのは何だ?」
さっきのってなんだろ?
「10代目を狙ってた刺客を捕まえて倒してただろ!?」
「ああ、今はリボーン様がいないから。」
あ、やば。
喋っちゃった。
「やはりマフィア関係者か。味方と思って良いんだよな?」
「うん。詳しくは話せないけれど、僕はブラッド・オブ・ボンゴレを影からお守りする一族でツナ君に仕えてるんだ。」
「バリエラの一族か?」
「! 知ってるの?」
隠しているわけではないけれど僕らは表舞台で活躍することが基本ないから、歴代ボスやボス候補、守護者と守護者と同等の側近とCEDEFくらいしか知らない情報のはずなのに。
何で獄寺君が?
「日本に来る前、9代目から少しだけ聞いた。ボスやボス候補を裏でお守りする一族がいて、その後継者が日本にいるってこと。それで10代目にお仕えする気があるならその後継者と仲良くやれって話だった。」
なるほど、9代目らしい判断だ。
というか獄寺君って9代目に会ったことあるのかな?
それとも人伝に聞いたのかな?
ま、どっちでもいいか。
「後継者ってお前のことだったんだな。」
「うん。これツナ君には内緒ね。リボーン様が然るべき時に話すそうだから。」
「一応黙っとくがよ、言っとくがオレがお仕えしているのは10代目だ。10代目が問い詰めてきたら話さざるを得ないからな。」
「うん、それでいいよ。」
君が守護者を目指すならそうあるべきだ。
でも私の存在を明かすくらいだから、9代目は獄寺君は守護者の第一候補としてお考えになっているんだろうな。
どの守護者だろう?
性格的に嵐かな?
「あら?獄寺君と優希ちゃんじゃない?」
油断していたら奈々さんに話しかけられた。
そういえばここ、家の前だった。
家の前ということは沢田家の前ということでもある。
沢田家を守りやすいように、我が家は道路を挟んだ向かいに建てられているのだから。
「こんにちは、奈々さん。」
私は奈々さんに頭を下げた。
本当は立場上、様付けした方がいいけれど、奈々さんは一般人でボンゴレとバリエラの関係を知らないからさん付けさせてもらっている。
「こんにちは。2人共良かったらうちでご飯食べてく?」
「いいんすか?」
獄寺君は目を輝かせる。
その気持ちはわかる。
奈々さんの料理はほっぺが落ちそうなほど美味しいから。
僕もご相伴に預かりたいところだ。
けど、バリエラの一族としてボスの一族に甘え過ぎるのは良くない。
「僕は……」
「あ、今日由佳さんも颯太さんも親戚の不幸でイタリアに帰っているんでしょ?一昨日久しぶりに由佳さんに会って聞いたのよ〜。」
あー………お母さん、何でそんなこと話しちゃったの?
そんなこと話したら世話焼きな奈々さんが僕の世話を焼いちゃうことなんて火を見るより明らかなのに。
「では、お言葉に甘えます……」
私のことを娘のように可愛がってくれる奈々さんは、こういう時とても頑固だからバリエラとして良くないと思いつつも了承した。
もちろん、奈々さんの料理は好きだし申し出自体はとてもありがたい。
沢田家のリビングにお邪魔すると、早速ツナ君がいた。
「あれ?獄寺君と優希?2人って知り合いだったの?」
「ううん、今日そこで初めて話したの。」
私は事実通りに話した。
「そうなんだ。獄寺君、知ってるかもしれないけど、この子は守屋優希。オレの幼馴染なんだ。」
「あっ………幼馴染、でしたか!」
獄寺君はとても微妙な反応をした。
そういえば表向き幼馴染だとは説明してなかったな。
僕がそんなことを考えているとツナ君は獄寺君に何かを耳打ちする。
獄寺君は少しだけ眉間の皺を深くしながら僕を見て、すぐに笑顔を作って「了解ッス!」と爽やかに返した。
多分、マフィアのことは黙っててくれみたいなことを言ったんだろうな。
「久しぶりに夕飯誘われたからお邪魔するね。」
「あ、うん……なんかめっちゃ久しぶりだね。」
「うん。」
「ちゃおっす!」
「あ、リボーン君。こんにちは。」
僕は屈んでリボーン様に視線を合わせた。
普通の女の子ならしそうなことをしてみた。
「えっ、優希、リボーンと知り合いなの?」
「この前家の前で会って仲良くなったよ。」
「そうだぞ。オレと優希はマブダチなんだ。」
何その設定……と思いつつもリボーン様に合わせて、僕は頷いた。
「そ、そっか…」
ツナ君はリボーン様にも獄寺君がしたようにこしょこしょ話をする。
リボーン様はにんまりと笑って「さあな」と言った。
「リボーン!」
ツナ君はリボーン様に向かって怒鳴る。
ここは山本君を見習って僕が天然っぷりを発揮した方が良さそうだ。
「どうしたの、ツナ君。赤ちゃん相手に大声出して。ツナ君らしくないよ?」
「あっ……これは……」
「そういえばリボーン君ってマフィアなんだってね。」
「なっ…!?」
「子供達の間でそういう遊び流行ってるのかな?」
僕がそう言うとツナ君は勢いよく首を縦に振った。
「そ、そうなんだ。リボーンの奴、そういう遊びにハマってるんだ。」
「子供って想像力豊かだよねー。僕たちもロボットごっことかやったよね。」
「そういえばそんなこともあったね。あの頃は優希のこと、男の子だと誤解してたし。」
私が勝手に都合のいい方向に誤解していると思って、あからさまにホッとした表情と懐かしそうな笑顔を同時に見せるツナ君。
この方は本当に嘘が下手だな。
「ツーくーん!もうご飯温め終わるから配膳手伝ってー」
キッチンから奈々さんが声をかけてくる。
「はーい」
「僕も手伝うよ。」
「ありがとう」
「10代目がお手伝いされるならオレも。」
3人でキッチンに向かい、配膳を手伝う。
リボーン様は手伝うことなく椅子に座る。
奥にはいることがさも当たり前かのように、よくリボーン様に纏わりついているランボ君がいる。
正直、ランボ君がリボーン様にちょっかいをかけるようになって初めてボヴィーノファミリーを知った。
10年バズーカは未来のランボ君が過去 に干渉できるから危険だと思うけれど、ランボ君自体はまあ大した危険のない、ちょっと丈夫な体を持った立ち直りの早いちびっ子だ。
「3人共手伝ってくれてありがとう。」
配膳が終わって上機嫌な奈々さんが天使に見える。
この方が嫌いな人っているんだろうか。
いたとしたら相当心が荒んでそうだ。
「早速いただきましょう♪」
みんな席について、手を合わせる。
若干1名フライングしてご飯粒を撒き散らしながら食べているけれど、ちびっ子だからかみんな見て見ぬ振りだ。
「「「「「いただきます」」」」」
早速ハンバーグをいただく。
うん、ジューシーな肉汁がじゅわりと舌を侵食する感覚が堪らない。
こんなの、思わず顔が綻んでしまう。
「美味しいです」
「ふふ、優希ちゃんはいつも美味しそうに食べてくれるから嬉しいわ〜」
「実際すごく美味しいんです。ね、獄寺君もそう思うよね?」
奈々さんの料理がデフォなツナ君はこのありがたみがわからなくても仕方ないので獄寺君に振ってみた。
彼も笑顔を浮かべて頷く。
「はい!オレもそう思いますよ、お母様!」
獄寺君のツナ君や奈々さんに対する態度は山本君に対するそれと本当に違うな。
それが彼の魅力ではあるけれど。
「獄寺君もありがとう。」
「ランボさんも!グチャ…グチャ……これぐらい!グチャ…グチャ……作れるもんね!」
ランボ君は食べながら見栄を張る。
子供だからしょうがないけど。
「「「「………」」」」
冷ややかな視線を送る僕たちとは違い、奈々さんは天使の笑みを浮かべる。
「そうなの?じゃあ、今度作るの手伝ってもらおうかしら?」
「任せるんだもんね!クッチャ…クッチャ…ランボさんがいたら100人前だもんね!クッチャ…クッチャ…」
さすが奈々さんだ。
ランボ君の意見を否定せず、手伝いをさせる方向に上手く誘導している。
僕達が小さい頃もこんな調子で、気付いたら奈々さんの手伝いをしていた。
懐かしいな。
初めてバリエラの使命を説明された時は全然その内容を理解していなくて、主人だと紹介された友達をただ守ればいいのだと思ってツナ君や奈々さんに懐いて、こうやって夕食も一緒させてもらってたし、よく遊んでた。
いつからだろう、そういう風にただの友人としてツナ君と接することができなくなったのは。
ツナ君が僕を女だと認識した時だろうか?
ツナ君は覚えていないあの事件があったときだろうか?
それとも僕達が小学校に入学した時だろうか?
わからないけれど成長と共に疎遠になっているのは確かだ。
そしてあの頃のように戻れるかと聞かれれば、それはNOだ。
僕はバリエラの使命もボンゴレの存在意義も叔父さんの望みも理解してしまったし、僕がしたい事も決めてしまった。
もう戻れはしない。
それでもこれから先も。
たまには、こうやってツナ君と奈々さんと一緒に食卓を囲めたらいいな。
ツナ君に2人のファミリーができた。
イタリアからやってきた獄寺隼人君と野球部のエース山本武君だ。
獄寺君はもともとマフィアだったようで、ダイナマイトを扱うらしい。
近接もその辺のチンピラぐらいなら多対一でも素手で簡単にノしてしまうので、戦闘面で心強い人ではあると思う。
ツナ君を守ることを一生の使命とする僕よりも忠誠心が高いのは少し不思議だけれど。
山本君は今のところ暴力沙汰に巻き込まれているところを見たことがないのでわからないけれど、野球部の練習を見ている限りは運動神経が非常に高いしスタミナが凄い。
彼も真面目に何かしらの戦闘技術を叩き込めば心強い味方になりそうだ。
ツナ君からの信頼が絶大なところも特徴だ。
そして今なぜか僕は獄寺君に絡まれていた。
「おい、テメー、隣のクラスの奴だろ。さっきのは何だ?」
さっきのってなんだろ?
「10代目を狙ってた刺客を捕まえて倒してただろ!?」
「ああ、今はリボーン様がいないから。」
あ、やば。
喋っちゃった。
「やはりマフィア関係者か。味方と思って良いんだよな?」
「うん。詳しくは話せないけれど、僕はブラッド・オブ・ボンゴレを影からお守りする一族でツナ君に仕えてるんだ。」
「バリエラの一族か?」
「! 知ってるの?」
隠しているわけではないけれど僕らは表舞台で活躍することが基本ないから、歴代ボスやボス候補、守護者と守護者と同等の側近とCEDEFくらいしか知らない情報のはずなのに。
何で獄寺君が?
「日本に来る前、9代目から少しだけ聞いた。ボスやボス候補を裏でお守りする一族がいて、その後継者が日本にいるってこと。それで10代目にお仕えする気があるならその後継者と仲良くやれって話だった。」
なるほど、9代目らしい判断だ。
というか獄寺君って9代目に会ったことあるのかな?
それとも人伝に聞いたのかな?
ま、どっちでもいいか。
「後継者ってお前のことだったんだな。」
「うん。これツナ君には内緒ね。リボーン様が然るべき時に話すそうだから。」
「一応黙っとくがよ、言っとくがオレがお仕えしているのは10代目だ。10代目が問い詰めてきたら話さざるを得ないからな。」
「うん、それでいいよ。」
君が守護者を目指すならそうあるべきだ。
でも私の存在を明かすくらいだから、9代目は獄寺君は守護者の第一候補としてお考えになっているんだろうな。
どの守護者だろう?
性格的に嵐かな?
「あら?獄寺君と優希ちゃんじゃない?」
油断していたら奈々さんに話しかけられた。
そういえばここ、家の前だった。
家の前ということは沢田家の前ということでもある。
沢田家を守りやすいように、我が家は道路を挟んだ向かいに建てられているのだから。
「こんにちは、奈々さん。」
私は奈々さんに頭を下げた。
本当は立場上、様付けした方がいいけれど、奈々さんは一般人でボンゴレとバリエラの関係を知らないからさん付けさせてもらっている。
「こんにちは。2人共良かったらうちでご飯食べてく?」
「いいんすか?」
獄寺君は目を輝かせる。
その気持ちはわかる。
奈々さんの料理はほっぺが落ちそうなほど美味しいから。
僕もご相伴に預かりたいところだ。
けど、バリエラの一族としてボスの一族に甘え過ぎるのは良くない。
「僕は……」
「あ、今日由佳さんも颯太さんも親戚の不幸でイタリアに帰っているんでしょ?一昨日久しぶりに由佳さんに会って聞いたのよ〜。」
あー………お母さん、何でそんなこと話しちゃったの?
そんなこと話したら世話焼きな奈々さんが僕の世話を焼いちゃうことなんて火を見るより明らかなのに。
「では、お言葉に甘えます……」
私のことを娘のように可愛がってくれる奈々さんは、こういう時とても頑固だからバリエラとして良くないと思いつつも了承した。
もちろん、奈々さんの料理は好きだし申し出自体はとてもありがたい。
沢田家のリビングにお邪魔すると、早速ツナ君がいた。
「あれ?獄寺君と優希?2人って知り合いだったの?」
「ううん、今日そこで初めて話したの。」
私は事実通りに話した。
「そうなんだ。獄寺君、知ってるかもしれないけど、この子は守屋優希。オレの幼馴染なんだ。」
「あっ………幼馴染、でしたか!」
獄寺君はとても微妙な反応をした。
そういえば表向き幼馴染だとは説明してなかったな。
僕がそんなことを考えているとツナ君は獄寺君に何かを耳打ちする。
獄寺君は少しだけ眉間の皺を深くしながら僕を見て、すぐに笑顔を作って「了解ッス!」と爽やかに返した。
多分、マフィアのことは黙っててくれみたいなことを言ったんだろうな。
「久しぶりに夕飯誘われたからお邪魔するね。」
「あ、うん……なんかめっちゃ久しぶりだね。」
「うん。」
「ちゃおっす!」
「あ、リボーン君。こんにちは。」
僕は屈んでリボーン様に視線を合わせた。
普通の女の子ならしそうなことをしてみた。
「えっ、優希、リボーンと知り合いなの?」
「この前家の前で会って仲良くなったよ。」
「そうだぞ。オレと優希はマブダチなんだ。」
何その設定……と思いつつもリボーン様に合わせて、僕は頷いた。
「そ、そっか…」
ツナ君はリボーン様にも獄寺君がしたようにこしょこしょ話をする。
リボーン様はにんまりと笑って「さあな」と言った。
「リボーン!」
ツナ君はリボーン様に向かって怒鳴る。
ここは山本君を見習って僕が天然っぷりを発揮した方が良さそうだ。
「どうしたの、ツナ君。赤ちゃん相手に大声出して。ツナ君らしくないよ?」
「あっ……これは……」
「そういえばリボーン君ってマフィアなんだってね。」
「なっ…!?」
「子供達の間でそういう遊び流行ってるのかな?」
僕がそう言うとツナ君は勢いよく首を縦に振った。
「そ、そうなんだ。リボーンの奴、そういう遊びにハマってるんだ。」
「子供って想像力豊かだよねー。僕たちもロボットごっことかやったよね。」
「そういえばそんなこともあったね。あの頃は優希のこと、男の子だと誤解してたし。」
私が勝手に都合のいい方向に誤解していると思って、あからさまにホッとした表情と懐かしそうな笑顔を同時に見せるツナ君。
この方は本当に嘘が下手だな。
「ツーくーん!もうご飯温め終わるから配膳手伝ってー」
キッチンから奈々さんが声をかけてくる。
「はーい」
「僕も手伝うよ。」
「ありがとう」
「10代目がお手伝いされるならオレも。」
3人でキッチンに向かい、配膳を手伝う。
リボーン様は手伝うことなく椅子に座る。
奥にはいることがさも当たり前かのように、よくリボーン様に纏わりついているランボ君がいる。
正直、ランボ君がリボーン様にちょっかいをかけるようになって初めてボヴィーノファミリーを知った。
10年バズーカは未来のランボ君が
「3人共手伝ってくれてありがとう。」
配膳が終わって上機嫌な奈々さんが天使に見える。
この方が嫌いな人っているんだろうか。
いたとしたら相当心が荒んでそうだ。
「早速いただきましょう♪」
みんな席について、手を合わせる。
若干1名フライングしてご飯粒を撒き散らしながら食べているけれど、ちびっ子だからかみんな見て見ぬ振りだ。
「「「「「いただきます」」」」」
早速ハンバーグをいただく。
うん、ジューシーな肉汁がじゅわりと舌を侵食する感覚が堪らない。
こんなの、思わず顔が綻んでしまう。
「美味しいです」
「ふふ、優希ちゃんはいつも美味しそうに食べてくれるから嬉しいわ〜」
「実際すごく美味しいんです。ね、獄寺君もそう思うよね?」
奈々さんの料理がデフォなツナ君はこのありがたみがわからなくても仕方ないので獄寺君に振ってみた。
彼も笑顔を浮かべて頷く。
「はい!オレもそう思いますよ、お母様!」
獄寺君のツナ君や奈々さんに対する態度は山本君に対するそれと本当に違うな。
それが彼の魅力ではあるけれど。
「獄寺君もありがとう。」
「ランボさんも!グチャ…グチャ……これぐらい!グチャ…グチャ……作れるもんね!」
ランボ君は食べながら見栄を張る。
子供だからしょうがないけど。
「「「「………」」」」
冷ややかな視線を送る僕たちとは違い、奈々さんは天使の笑みを浮かべる。
「そうなの?じゃあ、今度作るの手伝ってもらおうかしら?」
「任せるんだもんね!クッチャ…クッチャ…ランボさんがいたら100人前だもんね!クッチャ…クッチャ…」
さすが奈々さんだ。
ランボ君の意見を否定せず、手伝いをさせる方向に上手く誘導している。
僕達が小さい頃もこんな調子で、気付いたら奈々さんの手伝いをしていた。
懐かしいな。
初めてバリエラの使命を説明された時は全然その内容を理解していなくて、主人だと紹介された友達をただ守ればいいのだと思ってツナ君や奈々さんに懐いて、こうやって夕食も一緒させてもらってたし、よく遊んでた。
いつからだろう、そういう風にただの友人としてツナ君と接することができなくなったのは。
ツナ君が僕を女だと認識した時だろうか?
ツナ君は覚えていないあの事件があったときだろうか?
それとも僕達が小学校に入学した時だろうか?
わからないけれど成長と共に疎遠になっているのは確かだ。
そしてあの頃のように戻れるかと聞かれれば、それはNOだ。
僕はバリエラの使命もボンゴレの存在意義も叔父さんの望みも理解してしまったし、僕がしたい事も決めてしまった。
もう戻れはしない。
それでもこれから先も。
たまには、こうやってツナ君と奈々さんと一緒に食卓を囲めたらいいな。
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