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バレずに過ごす努力は次の日にはパチンと弾けるように水の泡となった。おはようと爽やかなやりとりが交わされる学校に黒光りの自動車が停車する。只ならぬ雰囲気を醸し出す車からは只ならぬ人間が飛び出し後部座席の扉を急いで開けると男女が降りてきた。ざわつく周囲の生徒と同じ服装をした
一組の男女はずっと俯いたままである。肩の入れ墨を晒す男が乗り合わせた残りの人間に鋭い目配せを向け、強面の男たちがきれいに一列に並び立つ。
「では、坊っちゃんあづき嬢ちゃん!!今日も元気に行ってらっしゃいやせ!!」
静かで平穏な学校生活はこうして終わりを告げるのだった。
朝から要らない気力を使ったせいでどっと疲れが出たあづきは周りの視線が気にならなかった。ヒソヒソ話も耳に入らず机に突っ伏す彼女の元に友達が声を掛ける。
「あれは一体何だったの?」
「え・・・あ〜・・・・・・(なんて言おうか?)」
幼なじみの家庭事情をどう説明すべきか考えてたらチャイムが鳴った後。何やら隣のクラスが騒がしかった。