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隣のクラスに転校生が来たらしい。しかも美少女と男子たちが鼻を膨らませているのを横目にびっしり書かれた黒板を綺麗にしていると楽がひょっこりと顔を出した。
「あっそういや今日日直だったな」
「うん。だから一緒には帰れないよ」
こちらを見ない淡々とした返答に言いよどむ楽は「いやいやいやっ一緒に帰るから!」と慌てて首を振る。じゃあ一体何しに来たんだと言いたげな顔をすればすぐさま答えが返ってくる。放課後残る用事ができたと。だから問題なく一緒に帰れると聞いて思わず視線が落ちたが手の届かないところを代わりに消していた楽には気付かれなかった。
「わかった。終わったら連絡する」
「おう。こっちも連絡する」
そんなやり取りを見ていた友達に何度目とも知れない質問をされた。「付き合ってるの?」はっきりと否定した。