女の子の日と兄


「大丈夫か?」

そう問いかけても、力なくふるふると首を振るだけ。
俺の二卵生の双子の妹名前。
俺と何かもが正反対な妹。

背がでかい俺と背がめちゃくちゃ小さい名前。
身体至って健康体な俺と虚弱体質な名前。

そして、男と女。
女と言う生き物は本当に大変だと、名前を見ていて、いつも思う。

背中を丸めて、お腹を小さいな手でおさえて痛みに耐える名前の姿に俺は見守ることしか出来ない。

眉間に皺が寄って、たださえ白い顔は青白く、汗もかいて。
額に貼りついた髪を払ってやる。

「ん、・・・うっ・・。」

薄く開いた目には涙が浮かんでいる。

「名前。」
「たいがぁー・・・お腹なでなでして・・。」

いつもより元気がない声に、俺が痛い訳じゃないのに顔が歪んだ。
名前の手をどかして、お腹をなでやる。
なるべく、ゆっくり、やさしく。少しでも痛みを和らげるように。

「たいがの手はあったかい・・。」

名前は未だに眉間に皺を寄せながら、へらりと笑う。

もう片方の名前の手を握ってみる。
名前の手はいつも以上に冷たい。

ぶるり、と沙良の身体が震える。

「寒いか?」
「ん、少しだけ。だいじょうぶ。」

「名前、、背中向けろ。」
「・・・?」
「いいから。」

ほらと肩をおせば、くるんと素直に背中を向ける。
そして、小さな呻き声がしてまた背中が丸められる。

「て・・、なでな」
「すぐしてやる。」

少し空いたスペースに身体を滑り込ませる。
丸まった背中を抱きしめて、お腹に手を回して撫でてやる。

「これで少しはマシになるか?」
「あったかい。」

もぞもぞと名前が動いて、より一層俺とピタっとくっつく。



しばらくして、名前の体から力が抜けて、張っていた肩がすとん下がる。
そして、スースーと寝息が聞こえて来た。

「寝たか・・。」


顔を覗き込むと、眉間に皺は残っていなかった。
あるのは安らかな寝顔だけ。

ふぅっと息を吐いて、自分自身も眠たくなってきたので素直に瞼を下げる。



「って感じなんだよ。」
「火神くん意外に面倒見いいですよね。」
「どいう意味だ。」

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