御幸一也

ガッシャーン!


「あー、またやっちゃったー。」




考え事をしていたせいか私が部活中にやるミス、トップ3に入る

”ボールの籠をひっくり返す”という状況が発生。

いや考え事っていうのは決して変なことではない。
きちんと野球部に関係があること!


「…誰に言い訳しているんだ、私。」


ふぅと息を吐いてからこぼしてしまったボールを集めなおす。
喜ばしいことではないけれどもうこれも慣れたものだ。



すると、

「イタッ」


今絶賛回収中のボールがなぜか頭の上から落ちてきた。
地味に痛い。



御「まーた派手にこぼしたなー、バーカ(笑)」



見上げればそこには腹黒メガネ。
少しニヤついているところがいつもの3割増しでムカつく。



「暇なら手伝ってよ。」

御「永瀬さーん、頑張ってー」

「ごめん、応援はいらないわ。」



まー、最初から期待はしていないけど。
私は幾度となくこいつにバカにされてきたんだから。

てか手伝ってくれないなら早く行けよって思う。



「これだからメガネは。」

御「急に悪口。」



しかしそれさえも何が嬉しいのかニヤニヤしながら私が拾うのをただひたすら傍観する御幸。

全部拾い終わると大きい方の籠を御幸が持った。



「え」

御「ブルペンのだろ、これ。早く行くぞ。」

「あ、うん。…ありがと」

御「おー」



御幸が優しいのはおかしい。
こういう時は絶対何か企んでいる。


「目的は…?」


ジトーと睨むと御幸は大して気にする様子もなく、


御「はっはっは、バレてるか―。
  今日のノート見せて*」

「え、そんなこと…?」

御「何、どんなこと想像してたの?(ニヤニヤ」

「うざい」



いつもは手伝いもせずに頼むような内容だったため、腑には落ちないものの「了解」と言って数歩先を行っていた御幸を追いかけた。




御「ははっ、かーわい」


「は?」



正直御幸の思考回路は謎だ。

私は御幸のことわからなくてもあいつは私のことほとんどわかっているみたいな
余裕そうな顔もムカつく。



そろそろギャフンと言わせたいところだ。





◇未だに行動がよめない◇





御「実際は、俺の横で後ろめたそうにチラチラこっちを見るあいつを見たかったんだよなー。」
 
倉「は?」

御「普段の永瀬は遠慮なんてしないから面白いったらなんの―(笑)」

倉「お前ほんっと性格悪いな。」

御「何、倉持クン妬いてるのー?(笑)」

倉「死ね!いっぺん死ね!」

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