「「全く勉強してねー!!!」」
「中間テストは範囲狭かったからまだ良かったけど……。」
「今回は行事も重なったからしんどいよなぁ。」
「……うぅ、私もやばいなぁ。梅雨ちゃんと美悪ちゃんは大丈夫?」
「とりあえず勉強してればなんとかなると思うわ。美悪ちゃんは?」
「………………うん。」
「うん?」
「まぁ、…………うん、その、たぶんやばいと思う。」
「え!?なんで!?推薦入学だよね!?」
「推薦入学は筆記試験無いからさ。」
「いやそこじゃなくて!!」
「推薦で入れるくらいだし、内申良かったんじゃないのかしら?」
「まぁ…………その、あれだよ。愛嬌でなんとか。」
「愛嬌!?」
本当はギリギリ足りない内申を母がゴリ押しして上げて貰ったなんて言えない…………口が裂けても言えない……。
「私も八百万さんに教えて貰おうかな……。」
「でも八百万さん既に何人にも頼られちゃってるけど……。」
「……本当だ。」
5、6人に囲まれた八百万さん。何やら講堂とかお紅茶とかお上品なお言葉が飛び交っていて育ちの良さが際立ってる。でも結局可愛いから許せてしまう格差。
「2位は飯田くんか……良い人だけど、厳しそうだなぁ。」
「飯田くんはキビキビしとるもんね、時間厳守!!って感じでスケジュールガチガチに組まれそう!」
「確かに……3位は………………辞めとこう。」
「3位って?」
「爆豪ちゃんよ。」
「あっ……。」
「4位は……緑谷くんか。……よし、聞いてみようかな。」
緑谷くんは何かと関わる機会も多く、仲良くしてくれている優しい人だ。きっと教えてくれる事だろう。
席を立ち上がり、緑谷くんの元へ。
「緑谷くん、」
「わっ、夜魔さん!?どうしたの?」
周囲にいた轟くんや飯田くんもきょとん。としながらこちらを見ている。
「勉強教えてくれない?」
「え!?ぼ、僕が!?」
「えっ、夜魔って勉強出来ねぇの!?」
「超意外!!推薦じゃん!!」
「ヤオモモも轟も勉強出来るから、夜魔も出来るもんだと思ったよ!」
そう心無い言葉をかけてくる切島くんと上鳴くん、三奈ちゃんに振り返る。
「推薦入学者なら勉強出来るだなんて、誰が言った?」
「いや顔怖い!!やめろその顔!!」
「悪魔化してないのに悪魔!!」
それはもう暴言だよ???
「夜魔さんでも……出来ないことってあるんですわね……?」
「…………え?」
なんか物凄い言葉が八百万さんから聞こえた気がするな?
「や、八百万さんには私が完璧な人間にでも見えてるのかな……??」
「……はい、たぶん。そう思っていました。……ふふ、良かった。夜魔さんも苦手なものとかあるんですね。」
「沢山あるよ!?勉強も苦手だし、人間でも中間テスト3位の人とかかなり苦手で。」
「こっちの台詞だ舐めプ野郎!!!」
「今日こそ泣かすか……?」
「やれるもんならやってみろ!!何度やっても結果は同じだ!!」
「んだとコラ……?」
「うわああ!!?辞めてよ夜魔さん!!2人が争ったら教室無くなっちゃうよ!?」
掴みかかろうとする私を緑谷くんに抑え込まれる。
「っとそうだ!話戻すけど、私勉強苦手だから教えてくれないかな?」
「え、えっと、そ、それは僕と夜魔さん2人きりでやるって事……!?じょ、女子と2人っきりってそれは、そのあの、」
「あ、私と2人が嫌なら…………轟くんも一緒にとか?」
「え!?轟くん!?」
「轟くん週末忙しい?」
「……お見舞い終わった後なら。」
「じゃあそうしよう!場所は…………。」
「美悪ちゃん!」
「うん?」
振り返るとお茶子ちゃん。
「私も一緒に勉強しても良い?教えて欲しいところ沢山あって……。」
「是非是非!……って良い?」
「もちろん!!麗日さんも一緒に頑張ろう!」
「ありがとう、デクくん!」
こうして私たち4人は週末に勉強会を開くことになった。