「はい、私が来たー!ってね。今日のヒーロー基礎学は夏休み前で少し気が緩みがちな少年少女の為に、気の引き締まるような演習訓練をするぞー!!」
「気の引き締まるような?」
「演習訓練?」
「そう!……この間の期末テストで各々人と協力して物事へ立ち向かうことを学んだね?夜魔少女以外は!!」
ちょ、言い方!!?私だけチームワークわかってない奴みたいになるんですけどオールマイト!?
「なので、今日の演習訓練もそれを生かした複数人での訓練だ!!簡単に言えばチーム戦!!」
「しかしチームの人数、組み合わせはこちらで組ませてもらった!人数にバラツキがあるのは個性の相性などを考えた結果だから、少ないチームも恨みっこ無しで頼むぞ!」
ではチームを発表する!と言ったオールマイト。
気も引き締め直して、改めて轟くんに挑戦したい。
轟くんだけじゃない、爆豪くんにだって。誰より上を目指したい。今日はその1歩だ!
誰と組んだって絶対に負けな……!!
《爆豪 夜魔》
…………………っっ!?!???!!?
「え!?美悪ちゃんと爆豪くん同じチームなん!?ずるい…………って美悪ちゃん!?顔!!顔ぉ!!!」
言葉に、出来ない。
「お、オールマイト!!美悪ちゃんが息してません!!」
「な、なんだって!!?」
「な、何があった麗日。」
「それが、チームの組み合わせ見た途端……!!」
「…………て、め、ぇ……舐めてんのかこのクソ舐めプ!!!」
「お、オールマイト……無理です……この異常者と同じチームは……無理です……!」
「あぁああ!!?誰が異常者だって!!?」
「が、頑張ろ美悪ちゃん!!きっとオールマイトだって何か考えがあってこうなっちゃったんだよ!!」
「あぁ、そうなんだ夜魔少女。少し聞いてくれるかい?」
「……?」
「皆も聞いてくれ!今回の演習はチーム戦と言うことで協力してクリアを目指してもらう!」
「今回のストーリーはこうだ、ヴィランが人質をとって立てこもっている。そんなヴィラン達から人質を救出するのが皆の役目だ!」
「しかしその間もヴィラン達は周囲へ攻撃を続けており、人質と共にその場にいる民間人も守らなければならない。その場の制圧と人質の解放。どちらも同時進行で行わないといけないのが難点だ!」
「そしてその人質役はこの私そっくりなオールマイト人形!そしてヴィラン役を…………」
ビシィ!!と言わんばかりに指を指されて爆豪くんと共に首を傾げる。
「君たちにやってもらおう思ってね!!」
「「…………ヴィランじゃねぇか!!!」」
え!?ヒーロー志望なのに、皆の演習のためにずっとヴィラン役!?マジ!?
「ま、待て待て!落ち着いてくれ?何より君たちの個性を考えた結果なんだ!!より難易度をを上げるために攻撃力の高い君たちを配置することにした。2人とも近距離でも遠距離でも対応出来るだろう?中々いないじゃないかそんな個性!!な、頼むよ!!」
褒められているようで、要は皆の乗り越えるべき壁となれ。と言われている。
これって私たちだけチーム戦ってより、好き放題暴れて皆を痛めつける役目じゃないか。マジでヴィラン。
…………とは言え、攻撃力が高いとあのオールマイトに評されて断るなんて…………出来もしない。
「…………わぁったよ、やれば良いんだろ。」
「……わかりました。」
「ありがとう!!心優しい少年少女達で良かったよ!!」
がばぁ!!と爆豪くん諸共抱き締められて呻く。
「ぐ、ぐるじい……。」
「は、なせぇ……オールマイトぉおお!!!」
私達は知らなかった。クラスメイト達は内心、攻撃力もだけど攻撃性の高い性格がヴィランにぴったりだから選ばれたのでは。と思っていることを。