「皆!!固まって戦おう!!」
固まる……どうしたものか。
視界の端で爆豪くん達や轟くんが抜けていくのが見えた。確かに皆を巻き込む人達は抜けた方が懸命だろう。
……しかし。私たちはそれ以上に不利な状況下だ。
体育祭で知られた個性。それを補いつつ皆で対応するか、それとも巻き込まない為にも1人で戦うか。
………………どっちも嫌だけど、仕方ない。
「ごめん、私も抜ける!!」
「美悪ちゃん!?」
「夜魔さんまで!?」
「ごめん!!」
ボールを当てるという試験。皆と居るということは個性を知られていることもあり、基本的には連携しつつの防衛戦になるだろう。
……正直防衛戦の自信が無い、それで皆の足を引っ張るぐらいなら1人でゴリ押しした方がマシだろう。
皆と二次試験で会えますように。自分も含めて全員の合格を夢見て、翼を広げた。
◇
『50名が通過。半数終わりましたよぉ、早めにお願いしますねぇ。』
…………半数が通過した。アナウンスに焦りを感じる。
出来ることなら真っ向勝負は避けて、隙を狙って2人とりたかったけど……時間が無いんだ仕方が無い。
隠れていた物陰から飛び出して、目立ってしまうが空から他の受験者を探す。すると、
燃え盛る炎。それが見えた瞬間物凄い破壊音が聞こえた。
何事……と思って近づくと巨大化したナット。そしてその先には……
「轟くん……!!」
それに対して複数人で攻め立てている他校の人。個性は巨大化がいるのかな……。
またもナットを振り撒き、巨大化をする。その前に、
「おらぁ!!」
「っ夜魔!?」
ナットを持っていた人物1人を蹴り飛ばす。そこを流石の判断力で即座に氷漬けにした轟くん。
「ごめん、勝手に合流して!!」
「いや、助かった。でもなんでここに?皆といたんじゃねぇのか。」
「ううん、轟くんのすぐ後に抜けたよ。でも半数通過したって聞いて焦って飛び回ってたら轟くんが見えた。」
「なるほどな……。」
「あいつは……夜魔美悪!!個性は悪魔!!」
「やっぱりバレてるか……。」
「体育祭の影響がデカい。基本的に技の内容は見破られてると思った方が良い。」
「了解。」
それなら、と奴らが立っている鉄骨の元へと向かい、
………………シュトリ!!
渾身のパワーで殴りつける。
悪魔の中でもパワーに寄ったシュトリ。その力にただの鉄骨が耐えられるはずもなく、ゆらりゆらゆら揺れて
「「「うわあああ!!?」」」
落ちてきた所を轟くんと共に炎と爆破で攻撃する。
爆煙が晴れて見ると、しっかり氷で拘束された彼らはすっかり大人しくなっていて。
「すいません、手荒な真似になってしまって。」
「……でも、これで。」
微笑んだ轟くんに頷き、互いにボールを当てさせてもらう。
「一次試験、通過だ!!やったね!」
「あぁ。」
ぱんっ!と私たちは笑顔でハイタッチをした。