私はレイブンクローで本の虫。知識を詰め込むことと勉強が大好きで、この寮の模範生のようなものだ。しかし時々ジェームズの悪戯の相談に乗る。
何故ほかの寮で、しかも悪戯仕掛け人に属するジェームズの手伝いをするのかというと、新たな発見がそこにはあるからだ。本の中のことが実際に現実の悪戯だけど形になる時は正直感動する。表立っては言えないけど結局私も彼らのファンということだ。

学校の中で危なげなく花火をたくさん打ち上げたいという相談だったので芝生に座り込み本を片手にああだこうだと花火のレシピや呪文を漁って考える。
ふたりで意見を出し合うこの時間が好きだ。髪型は荒れ放題だけど整った顔が眉を寄せて考え込んでいるのは絵になる。

「△△?おーい聞いてるかい?」

ハッとした時には彼の鼻と私の鼻がくっつくくらい近くて思わず「ヒェッ」と変な声を出して後ろに飛び退いた。

「何その声。傷つくなあ」
「ご、ごめん。話聞いてなくて」
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