「飲まないと、退院させられませんよ」
そこをつかれてはどうしようもない。仕方なく口をあけ、せめてもの抵抗で目をつむる。
やっぱり思っていたとおり薬はまずく、二度とできれば飲みたくない。
液体を飲み干したら満足げに今日は安静にしてくださいね、と言い残しマダムは戻っていった。
カーテンに仕切られた狭い空間に私とエバンズさんが残る。
「あのとき、どうなったんですか?どれくらいの時間が経ったんでしょう」
気になっていたことを聞くと彼女はびくりと肩を揺らした。けれどすぐ姿勢を正して真っ直ぐこちらを見る。
「ポッターの呪文があなたにあたったわ。おそらく金縛りの呪文と、何か複数の呪文がまざったものだった。あたったあなたは倒れて気を失ったの。それとそうね、あれから数時間意識がなかったわ」
大体の予想通りだった。あとはなぜ、エバンズさんがここにいるのか。
聞こうとして、勇気が出ず口をモゴモゴ動かしていると察したエバンズさんが申し訳なさそうに頬をかいた。