「…すみません。でも、なんでこんなにシリウスさんが私に声をかけてくるのかわからないです」
少し可愛そうになって沈黙を破ると、あきらかにホッとした様子でため息が聞こえた。
「それは、俺知ってるから。お前がどんだけあいつのこと好きかってこと」
「それなら放っておいてほしいです」
言ったあとにきつく言い過ぎたかな、と不安になって横を見る。すると、いつからだったのかはわからないけどシリウスさんはじっとこちらを見ていた。慌てて目をそらす。
「はじめは、可愛そうなやつだと思った。どう見たってジェームズはエバンズのことが好きなのに。アメもらったくらいで喜んでる、ベルが不憫だった」
そうだろう。これはシリウスさんだけじゃなくて周りのみんなだってそうだろう。明らかに報われない恋。うつむいて静かに聞いていると、でも。とシリウスさんは続ける。