「シリウスとベルって、話すんだ」

ジェームズさんから漏れた驚くほど冷たい声にびくり、と身体を思わず揺らしてしまった。まるで浮気の現場を見られたような後ろめたさだ。怖くなって何も言えなくなった私をよそに、シリウスさんはニヤッと笑う。

「たまに、な」

意味深にそれだけいうと、彼は私と他のみんなを置いて先に談話室へ入っていってしまった。
残された4人、特にルーピンさんとペティグリューさんはこれ以上ないくらいに気まずそうで、少しずつ、少しずつ談話室の方向へ身体を動かしている。私だってシリウスさんみたいにそれじゃ、と言って颯爽と談話室へ入っていきたい。泣きそうな気持ちになりながら恐る恐るジェームズさんの顔色を見る。

ジェームズさんは、冷たかった声色から想像していた表情と全く違っていた。せつなそうな、傷ついたような、そんな表情だった。

動揺する


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