++あさめしまえ/東雲荘一郎


「あはは! ちょっと荘一郎さん! くすぐったいですって!」

 荘一郎さんがここぞとばかりにお腹や脇をくすぐってくる。きっとせっかくのお休みなのに、私がいつまでもベッドでうだうだと過ごしているからだ。朝ご飯出来たよ、その彼の呼びかけにもなあなあに返事をしてぬくぬくとした布団の中でうとうとと眠気に身体を預けようとしていたとき、彼からの猛攻撃が私に直撃したのだった。

「ほら、さっさと布団から出てご飯一緒食べよ?」
「ひひっ、あっ、待ってあと五分!」
「まだ言うか!」

 ベッドの端に転がって退避しようとすると彼もベッドに乗っかる。ぎしりと軋んだ。ほら観念しい、そんなことを言いながら更にくすぐって来るので、こちらとしても息が絶え絶えだし、あと服がはだけてきている。はあはあ、と笑い疲れて息が切れる。
 荘一郎さんがいつの間にか私に馬乗りになっている。真っ直ぐと目が合って、呼吸を整えながら居ると、彼があかん、と口走った。

「むらむら、してきた」
「ご、ご飯出来てるって……」
「そんなん温め直せば」
「いやまって、目が結構本気じゃないですか……!」

 ベッドから抜け出そうとするけれど、馬乗りされているせいで逃げられない。お腹に手が添えられて、本格的に危機感を感じた。

「あ、あの、朝からはちょっと、」
「元はと言えば起きなかったあなたが悪いんですよ」
「御慈悲の心は……」
「うだうだ文句言わないで、私に食べられてください」

 腰にぐいっと彼のものが当たる。ベルトのバックルを緩めるかちゃかちゃとした金属音。本気だ……、言葉を失う。まさかこうなるとはなあ、そう思いながら、視線を明後日の方向へ。よそ見なんて余裕やな、それに首をぶんぶんと振る。このままだと朝ご飯も昼ご飯に変わってしまいそうだ。それだけは避けなければ。

 



20171230
お題箱より。東雲荘一郎でちょっとえっちなお話。


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