御手洗翔太
 うわあ、すごい! 御手洗さんがテーブルに乗った料理を見てきらきらとした目でそう言った。

「お寿司もありますよ。出してたら下がっちゃうから、今は冷蔵庫ですけど」
「ほんと? やった、すごい楽しみ!」

 ぴょんぴょんと御手洗さんが跳ねる。彼は成長期だからよく食べるけれど、全然太らない。代謝がいいのかもしれないし、あと日頃ダンスをしているからそれで消費しているのかもしれないけれど。めちゃくちゃ羨ましい。

「お姉ちゃんがさあ、張り切っちゃって。カップケーキすごい作っちゃったんだ。テーブルいっぱいだし、どこに乗せればいいかなあ?」
「今スペース作りますね」

 ぱんぱんに詰まった紙袋を上げた御手洗さんに、私はスペースを作るべくテーブルの上を整理する。どう配置すれば余りの空間が出来るんだろうと格闘していると、後ろから、あっ翔太!、と彼を制す声が聞こえてくるりと振り向くと、口をもぐもぐさせる姿だ。オードブルの唐揚げの一角が少し減っている。まったく油断も隙もありゃしない。私は笑いながら、これだけですからね、と言う。




20171009

top