柏木翼

「この爆弾おにぎり、絶対柏木さんですよね」
「はい、そうです!」

 テーブルの中でも一際異彩を放つそれ。宴会が始まった当初は山積みになっていたそれだけど、今見るとその山も徐々に解体されているので、順調に食べ進められているのだろう。柏木さんの作ったおにぎりは美味しいと聞くから、一度食べてみたいのだけれど、私が手でつつんでも余るほど大きいそれを一人で食べきれる自信がない。

「名前さんもお一ひとつどうですか?」
「え、あ、」
「食べませんか?」
「や、食べます」

 しょぼくれた子犬のような表情を見せた彼にぐっと言葉が詰まり、思わず了承してしまった。はいどうぞ、と差し出されたそれにごくりと生唾を飲みこむ。明日、体重計に乗るのが怖いなあ。





20171010

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