鷹城恭二
「ピエール、それを1回で裏返すのは……。四つぐらいに割ったらどうだ?」
「だいじょうぶ! ボク、できる!」
ピエールさんが腕まくりをしてふんすと息荒げに言った。
ピエールさんに電気、使ってもいい?、と尋ねられたのがついさっき。もちろんいいですよ、と快諾するとテキパキとバイトの三人が用意を始める。渡辺さんが持ってきたホットプレート、それにピエールさんと鷹城さんが持ってきた食材。どうやらそれを見るに事務所の中でお好み焼きを作るらしい。
ピエールさんがかつかつとお好み焼きの下をヘラで剥がす作業をしているのを固唾を呑んで見守る。彼の肩幅ぐらいありそうなお好み焼きだ。これ出来るのか、と瞬きも許されないような環境で見ていると、ピエールさんが恭二〜、と無理を悟ったのか鷹城さんの名前を呼んだ。
やれやれ、と鷹城さんが腕まくりをする。
20171011
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