ピエール


 結局六分割くらいにして焼いた。焼き上がると更に格子状に切られて上からソースとマヨネーズ、青のりにかつおぶしが乗せられる。
 無事出来上がったときは盛大な拍手が送られたことも付け加えなければなるまい。お好み焼きは好評で、美味しそうなにおいも相まってどんどんとプレートに乗ったお好み焼きが減っていく。それに満足そうな顔でへへん、と居るのはピエールさんだ。

「名前、おいしい?」
「とっても!」
「よかった! 頑張って、作った!」

 隣でもぐもぐと口を動かす渡辺さんと鷹城さん。ピエールさんのお好み焼きが心なし大きいように見えるのだけれど、それもご愛嬌だ。それにしても、ピエールさんはさっきから割と食べ物を食べているような気がするのだけれど、それでもまだ胃に余裕があるってすごい。

「名前、ソースついてる」
「え、どこですか?」
「ここ!」

 彼が口の端を触ったのでここかな、と思って触れても何も無い、あれ?、と思っているとピエールさんが手を伸ばす。そして私が今触れているのと反対側に触れて拭うと、ぱくりとその手を食んだ。それにめちゃくちゃ驚いてしまう。

「とれた!」

 ぱくぱくと口を動かして保護者二人を見ると、俺たちはなにもしてない!教えてない!、と言いたげな視線を送られる。



20171011

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