蒼井享介


「悠介おかえり〜、あ、名前さん。名前さんもしてく?」
「罰ゲームなしならいいですよ」
「あはは、大丈夫! 輝さん弱いから!」
「享介聞き捨てならないことを……!」
「だって輝さん弱いの事実だもん」

 ちゃらっちゃちゃらちゃちゃん、というお決まりのメロディーが聞こえてくる。また落ちた−!、と天道さんが頭を抱えている。
 結局、先ほどのゲームでは蒼井さんたちが見事に私の仇を討ってくれて、伊瀬谷さんが全部混ぜたジュースを飲み干したのだけど。飲み終わったあとの顔は結構見物だったことを付け加えておく。
 今度の毒牙にかかったのは、どうやら天道さんのようだった。柏木さんも隣に居るけれど、彼は弟妹が居ると言っていたから、こういうゲームには慣れっこなのかもしれない。

「名前さんします? 俺のコントローラー貸しますよ」
「そうだ、名前もしようぜ」
「え、絶対やですよ。天道さんただ単に道連れにしたいだけじゃないですか」
「バレたか。いやもう出来る一発芸全部やりきってるんだよなー」
「今度の罰ゲーム、一発芸なんですか。やばいですね」
「頼む! 翼の代わりにコントローラー握ってくれるだけでいいから!」
「負ける度に一発芸するなんて地獄すぎじゃないですか……。桜庭さんなら負けそうな感じしますけど。呼びます?」
「俺より弱そうな気はするけど、桜庭絶対に一発芸なんてしないだろ……」

 誰が負けるって?、と聞き慣れた声が傍から聞こえてきてびくりとする。天道を打ち負かしてやる、と彼が堂々と宣言すると、周りの面々が湧いた。柏木さんが桜庭さんにコントローラーを進呈する。
 男の人ってこう、なんか可愛いなあ、とぽつりと呟くと、享介さんが負けられない戦いってあるから、と返答する。皆々楽しんでいるようで何よりだ。




20171203

top