4/29もしも世界が終わるのなら



「もしも明日、世界が終わってしまったら、ハルトさんはどうする?」
「随分と唐突だね」
 涼やかな風が開け放った窓から吹いて来る。二人でソファに座りながら、本を読んでいる。暖かな日差しが降り注いでいて、うたた寝しそうなほどのいい天気。彼はふあ、と一つあくびをして、そうだな、と言葉を紡ぐ。
「まず朝食を君と食べる」
「うん」
「あと会社は休む、あ、明日は振替休日だから無いか」
「うん」
「あとは、そうだな。今日と同じように二人でゆっくり過ごして、世界が終わる瞬間までずっと一緒に居る。特別なことはしなくていいかな」
「普通が一番?」
「そう。普通がいい」

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