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ただいま、と言いながら静かに玄関のドアを閉め、靴を脱ぐ。返事がないのを確認すると、私は彼の部屋を見た。
半開きになっているドアを開けてみると、予想通り彼は眠っていた。

出雲悠太。
幼い頃に出会って以来、ずっと一緒に過ごしてきた超能力者。
私の、大切な人だ。


「…待っててくれたのかなぁ…」


部屋のテーブルにはティーカップが2つ。1つは飲み干してあり、もう1つは手をつけてないようで、側に個包装のお菓子がいくつか置かれていた。


「………、」


近くにあったタオルケットをそっと悠太にかけ、部屋から出る。
最初と同じようにドアを半分開けた状態に戻して、私はリビングに行った。


リビングのテーブルの上にある、ホットケーキミックスとボウル。
作って一緒に食べようと、待っていてくれたのかもしれない。
手に取って材料を混ぜていく。ちょうどタネをフライパンに流し入れ、焼かれるいい香りが立ってきた時、
リビングのドアが開く音がした。


「悠太、おはよう。ただいま」
「おかえり。うとうとしていたら寝ちゃって…」
「ホットケーキ食べる?」
「あぁ」


まだ眠いのか、目を擦りながら椅子に腰掛ける悠太。
出来立てのホットケーキを目の前に置くと、さっそくフォークで一口、口に運んだ。蜂蜜が唇の端から少し垂れているのに可愛さを感じる。


「ん、おいしい」


柔らかく笑う悠太に自然とこちらも笑顔になる。
穏やかに流れる時間、2人で静かに過ごせる心地よさがそこにはあった。




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