水族館と魚と私と-1






「ウチかて頑張ってるんやで!?」
「それは皆一緒だっつーの!!」
「私がいなくちゃ、状況分からないじゃないの」
「私たちは4人で1つのチームでしょ!!能力の違いこそがいいんじゃん、お互いに助け合えるし!」
「「そんなの、天理に言われても困る(ねん)!!」


いつもは仲良しな4人娘だが、今回は4人それぞれ声を荒げて喧嘩をしていた。
事件解決には、紫穂のサイコメトリーによる情報収集も、葵のテレポートによる現場急行や咄嗟の避難・移動も、薫と天理のサイコキネシスも、天理の状況や作戦を正確に伝達できるテレパシーも…全て必要なのだが。


「いっつも、アンタらが手柄持ってくやん!そのくせよくウチに頼るくせにな!」
「どうせサイコメトラーは戦場で戦えないわよ!空を飛ぶことも何もできないもの!守られてばかりよ!」
「適材適所だってばー!別にサイコキネシスが花形ってわけでもないじゃん?!皆がいるから事件解決できてるんだよ!」
「天理ちゃんは、正直単独任務もあるわよね。複合能力者だし。」


言い合いはヒートアップしていく。
紫穂が拗ねるようにそう言うと、葵と薫まで乗ってきてしまった。

「せや!!天理は複合能力者だから一人でも十分やん!」
「!…別に、いっぱい力があることが幸せじゃないもん!!」
「、天理?」

「もう知らない!しばらくみんな頭冷やして!!」
「天理!!」









-12-

prev ・ next
mokujiclegateau