水族館と魚と私と-3







「楽しかった〜!カワウソも可愛かったなぁ〜」
「楽しめたようでよかったよ」
「あら、兵部さんだって楽しそうだったよ?そうでしょ?」


カワウソとの触れ合い体験の後、魚とプラネタリウムの融合やイルカのショーなど、2人はこの水族館を満喫した。
最初は天理のためにやってきた兵部だったが、純粋に楽しむ天理に少なからず影響を受けてたらしい。


「まぁね…!天理といると退屈しないよ」
「それはどーもっ♪
…あ、」


最後出口付近のお土産コーナーを見ていた天理がふと足を止める。
そこには7色展開のイルカのキーホルダーがあった。
目に止まるのは、赤青紫緑…


「…お土産に買っていこうかな」
「いいんじゃない?仲直りの記念にさ」
「今度は…ザ・チルドレンの皆で来れたらいいな。」
「そうだね」
「…じゃ、お会計いってくる!」






















「本当にここでいいのかい?」
「うん、ありがとう兵部さん!」


水族館のお土産袋と、フルーツタルトの箱を持った天理がマンションの下で兵部に言う。
あの後、電車こそ使わないものの駅ビル地下の有名なケーキ屋さんでフルーツタルトも購入してから帰ることとなった。
兵部のテレポートでマンションの下までやってきた2人。
兵部は天理の頭を優しく撫でながら言う。


「兵部さん、だなんて余所余所しい。皆本たちに内緒でデートした仲だろ?名前で呼んでよ」


頭を撫でていた手がそのままするりと髪を撫でて、頬に優しく触れた。
天理はそれに動揺せず答えた。


「じゃ、京介!」
「…全く、君は手強いな、」


兵部が汗をかきながら苦笑する。
自分の頬にある兵部の手に触れ、天理は笑った。


「楽しいデートだった!またデートしようね、京介!またね!」
「あぁ。」



兵部の手が天理の頬から離れたところで、天理がマンションへ駆け出す。兵部に向かって大きく手を振ってから、テレポートで帰宅して行った。


天理を見る兵部は、ふと思い浮かべる。
天理に似た笑顔を浮かべる、甘栗色の髪の女性。


「君が幸せなら、何よりだよ」


兵部は懐かしそうに目を細めると、マンションを後にした。






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