成長?
「やったやった〜!」
帰りの車の中でもはしゃぐ薫に皆本は呆れながらも車を走らせる。
助手席に乗る天理は紫穂から貰ったポッキーを小刻みに食べながら、感心していた。
「やっぱり日本のお菓子はおいしいよなぁ〜」
「ア…じゃなかった、コメリカではうってないのかい?」
「いや、同じの売ってるけどさぁ、」
なんか日本の方が美味しいし好きなんだよね、
という天理。ハーフといえど、日本で過ごした時間が長い彼女にはこちらの味がしっくりくるらしい。
家につくと駐車場に車を止め、皆本はまずザ・チルドレンをおろした。
マンションを見上げる天理は柔らかく微笑むと、先にマンションの入口に向かった皆本たちの後を追う。
「やっぱり安心するなぁ〜!」
「あ、こら!ソファーの上で跳ねるな!」
念動力でソファーまで近づいた天理は懐かしいといいながらソファーの上で跳ねる。
一緒にソファーをはねる薫に皆本は注意の声をかけた。
薫は「ちぇっ」と舌打ちをすると素直にソファーに座り、テレビをつけたが、天理は未だにはねている。
が、テレビを見た瞬間天理は声をあげた。
「あー!」
「<ぜったいチルチル〜>」
テレビではアニメ「ぜったいチルチル」がやっていた。
これ、コメリカでフィギュア売ってた!と嬉しそうに話す天理に薫は優しく微笑む。
「おーい、天理、薫、先に風呂入ってこい!」
「「はーい」」
ちょうど1話が終わったところで、皆本が二人に声をかける。2人は声を揃えて返事をすると、洗面所に向かった。
天理、薫は紫穂、葵に入れ代わりでバスルームに入る。
パジャマを着る葵が、下着を脱ぐ天理の胸をじっと見ていた。それに気付いた薫も天理の胸に見た。
「ぬおぉ!?」
「な、天理!?」
「え?」
「……ふむ、確実にAはあるわね」
顔を赤らめて自分の胸と天理の胸を見比べる葵。
鼻息を荒くし、いやらしい手の動きをさせる薫。
天理の胸に触れ、接触感応能力でサイズを確認する紫穂。
「いやー!!天理の浮気者ぉ!!」
「私も成長したってことさ、葵」
「頼む!触らせて!」
「全力で断るね」
「天理ちゃん、この一ヶ月で何を食べたのかしらー?」
「あらら、紫穂にはそこまでお見通しだと思ったんだけど?」
「こら、お前ら…」
「「「「…きゃああぁぁ!!」」」」
いつまでも騒がしい天理たちを叱る為、皆本が扉をあけた。
勿論、天理も薫も、葵も紫穂も人前に出られる格好をしているわけではない。
4人の悲鳴のあとに、皆本が傷を負った事は言うまでもなかった。
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