真夜中のコール





「「「「おやすみなさーい!」」」」


入浴をすませ夕飯を食べた後、4人はベッドの中に入った。
早寝と良質な睡眠は肌にも良いし、つまるところ胸にも…という話になり、年頃の4人は皆本に言われるまでもなく床についたのだった。

夕食時には薫たちのリクエストで、天理はコメリカで過ごしたことを話していた。
日本と違う文化に驚く薫たちのリアクションは、天理から見ていても楽しいものだった。
コメリカに留学経験のある皆本も話にはノリノリで、皆本と天理お互いがそれぞれ行ったことのある場所に変化があったとか、飲食店などの具体的な話もした。


布団に入ってからも、天理はコメリカで過ごしたことを思い出していた。
久しぶりに父親と母親に会い、思いっきり甘え、向こうの友人にも会え、有意義な時間を過ごすことができた。

「楽しかったなぁ…」


幸せな気持ちのまま、天理は瞼を閉じた。








ブルブルブルブル


「んー…?私のか…?」


どこからか携帯のバイブが鳴る。あまり長く鳴るものだから、天理は目を覚ましてしまった。
薫たちを起こさないように、瞬間移動でベッドから出る。テーブルの上に置いてある携帯を手にすると、サブディスプレイに浮かぶ名前に天理は小さく「あっ」と声をもらした。





「もしもし?」


夜風の中通話に応答する天理。部屋で電話していると薫たちを起こしてしまうし、皆本にも聞こえてしまうと思って、マンションの屋上に瞬間移動したのだ。


「<ったく、あんたはなんでもっと早く電話に出ないの!?拉致でもされたかと思ったじゃない!!>」
「めずらしくそっちから電話してくれたね。無事に帰ってきたことは知ってるはずなのに、連絡くれるなんて嬉しいよ」
「<なっ!…う、うるさいわよ!!>」


携帯を耳から離してもよく聞こえるくらいの大きな声に顔を歪めつつ、
電話相手を可愛いなと思った天理は笑う。


「で、用は何?」
「<教えてもらった休みの日!あんたんトコいくから!…ちょっと"女王"に用あるのよ>」
「ふーん…じゃあ私は初対面のフリした方が良さそうだね。それで大丈夫?」
「<……大丈夫よ>」

「無理しないでね、澪。」



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