>及川Side
※及川家と岩泉家のお母ちゃんの設定捏造です。
「岩ちゃんさぁ...本当にうちで泊まるの?」
「あ?仕方ないだろ。」
そうムッとした顔でちょっと不機嫌そうだった。
そう。
仕方ないと言えば仕方ない。
けど今日の練習はハードだったから、お互い家に帰ってゆっくり休みたいというのは多分本音。
俺は小さくタメ息をついて、お母ちゃんからのメッセージをもう一度確認する。
「明日学校とバレー休みだよね?今日は岩泉父母と岩泉家で大人の飲み会するので、お子様達は及川家で昔みたいにお泊まり会してくださいね〜!一応今日の飲み会の名目は祝凪高校入学おめでとう★です。何かあったら岩泉家まで来てね〜。ご飯は豪勢に色々作って冷蔵庫!では宜しく!」
読み終わってから先ほどより大きなタメ息をついた。
うちのお母ちゃんと岩ちゃんのお母ちゃんは同い年という事で凄く仲がいい。
ついでにお父ちゃん同士も仲がいい。
所謂家族ぐるみで昔から仲がいいのだ。
ただ、今日の飲み会の名目からして凪が受験生の時は気を使って控えていたのだろう。
それに加えて、いつもお母ちゃん達には色々やってもらってるから、息子たちは文句は言えない...。
「まぁ、ご飯豪華らしいし、お泊まりなんて久しぶりじゃん!明日オフだしさ、凪と3人で映画でも見ようよ」
「お前、凪と仲悪いんだろ」
「んー、まぁ最近は挨拶くらいはしてくれるようになったし、岩ちゃんに間に入って貰えれば更に関係修復できるんじゃないかなぁ...なんて...」
「俺を出しにすんじゃねぇボゲッ」
「まぁまぁ、岩ちゃんだって折角うちに来るなら凪とお喋りしたいでしょ?」
俺は満更でもなさそうな岩ちゃんの顔を見て頬を緩ませる。
昔みたいに3人で夜更かしして、リビングで川の字で寝るっていう平和な時間を過ごせたら、それはそれで今日の疲れなんて一瞬で取れそうだ。
そんな会話をしていれば、もうすぐ家に着きそうだった。
「...あれ、うちの前に誰か...って、岩ちゃん?」
うちの前に見知った顔が2人いた。
俺はそれが誰か認識している間に、隣にいた岩ちゃんは早歩きで先に行ってしまった。
俺は急いで後を追う。
なんだか胸騒ぎがした。