+△0220:Mon ネオンライト聖戦
「こんにちは」
「…ああ、嬢ちゃんか 相変わらず気配消すのがうまいな」
「意識したことありませんけど それにあなたたちにはそんなもの無意味でしょう、ランサーさん」
「ははは そうかもな」
「どうですか、調子は 釣れてますか?」
「まあぼちぼちってとこだな いつもどおりだ」
「そうですか ところで煙草、消していただけると助かります」
「ん?ああ、悪い」
「ありがとうございます お節介でしょうけれど、煙草は健康に悪いですよ」
「サーヴァントに健康とはな 面白い冗談いうじゃねえか」
「肺も汚れないのですね」
「確認したことはないけどな」
「あったら驚きですよ」
「まあおれらは死人だからな 煙草ごときじゃもっぺん死ぬには足りねえよ」
「というか大英雄が煙草で死んだらお笑い種ですよ」

わたしのことばに同意し明るくけらけらとわらったその顔は確かにひどく整っていたしこの国のにんげんのものではなく、さらにいえばこの時代にいきるにんげんのそれではなかったけれど、それでも派手なイエローのアロハシャツを着たいまの彼はお世辞にもケルトの大英雄とは思いがたいもので、わたしはとなりで体育座りをしながら物思いにふけった。アスファルトにこすりつけて火を消した煙草の吸殻は彼のポケットに無造作にねじこまれ、横に置いてあった青いバケツにはられた水のなかでは数匹のさかながするすると泳いでいた。



銅貨