- フリアイ -
≫支援C

フリアイ「あら、あなたはリディアのところの……」

インテ「インテ・シェイファーだ。お前は確か、アランのところの……」

フリアイ「フリアイよ。フリアイ・ベルナディス」

インテ「噂は聞いているぞ。なんでも腕っぷしのいい冒険者としてルイーダの酒場では常に指名されるという」

フリアイ「あら、あなたのような王宮兵士が私のことをそのように評価してくれるなんて光栄だわ。いつかあなたと一緒に戦ってみたいわね」

インテ「その割に、お前はその笑顔の裏に何か抱えているようだな。俺と共闘したいと言うのも本当だかどうか」

フリアイ「あらまあ、怖いわ。そうやって女性の心の内を詮索しようだなんて、マナー違反じゃないかしら?」

インテ「別に俺はお前のことを詮索しようとは思っていないが、気に障ったのなら謝ろう。……まあ、お前とパーティを組むのも悪くはないだろう」

フリアイ「ふーん。あなた、本当にそう思っているの?こう見えても私、他人の嘘を見抜くのが得意なのよ。そうね、アラン風に言うならあなたの言葉は嘘のメロディーが混じっている」

インテ「なかなか手強いな」

フリアイ「あなたもね。私、人の嘘を見抜くのは得意だし、嘘を貫き通すのも得意だけど、あなたには嘘はつけそうにないわ」

インテ「お前の顔は嘘で塗り固められた仮面をつけているようだからな。お前の発言に嘘が含まれているのはなんとなく分かる」

フリアイ「ええ、私は自分が世界で一番大好きだから、この世界を生き抜くためならなんでもするわ」

インテ「自分のためだけに全てを貫き通す、か。お前みたいな人間も嫌いじゃない」

フリアイ「私もあなたのことは嫌いじゃないわ」

インテ「その発言は本当のようだな」

フリアイ「ええ。あなたこそ、嘘はついていないみたいね」

インテ「……」

フリアイ「……」

インテ「戻って剣を磨くとしよう」

フリアイ「そう。それじゃあね。私も戻って武器の手入れとお肌の手入れをしなきゃ」


支援B≫
インテ「ルイーダの酒場で実力のあると噂された女パラディンと共にシュタイン湖を荒らす魔物を倒すように王様から命令を受けたが、まさか君と共に戦うことになるとはな」

フリアイ「あら?私じゃ不満かしら?」

インテ「いや、君とは一度共に戦ってみたいと思っていたから、いい機会だと思ってる」

フリアイ「そう。それは嬉しいわ」

インテ「前々から気になっていたのだが、君はなぜ強さを求める?」

フリアイ「そんなの決まってるじゃない。生き延びるためよ」

インテ「それだけか?」

フリアイ「ええ」

インテ「他にはないのか?例えばその強さで誰かを守るとか」

フリアイ「いいえ。ないわよ。強いて言うなら私は私の強さで私を守るわ」

インテ「そうか。君が "他人をかばわないパラディン" と呼ばれているのは本当のようだな」

フリアイ「当たり前じゃない。自分がこの世で一番可愛いもの」

インテ「成る程……。アランのそれとはかなり違うが、要するに君もナルシストなんだな」

フリアイ「あら?アランみたいな軟派者と同じ扱いをするのはやめてくれる?」

インテ「違うのか?」

フリアイ「ええ、全然違うわよ。私は元々ルディアノ王家の遠縁の末裔でね。イシュダルから私の家系の女はみな20を迎えた時に死んでしまう呪いをかけられていたの。私の母親も祖母もひい祖母も、みんな呪われて死んだわ。勿論、私も生まれた時から呪われていた」

インテ「そうだったのか……。知らなかったとは言え、軽はずみなことを言ってしまったことは詫びよう。すまなかった」

フリアイ「いやだわぁ、私、そんな人に哀れみを向けられるの好きじゃないのよ。さっきの話の続きだけど、私は呪いなんかで死ぬつもりはなかったわ。生き残るために色んなことをしたわ。都市伝説を調べまくって悪魔を倒し、その血を手に入れ……。とにかく、私は生き延びるために力が必要だったの。悪魔を倒すのだって、そう簡単でもないから」

インテ「そして呪いを解き、今に至るというわけか」

フリアイ「ええ、そうよ。私は寿命から解放されたの。だから、好きなように生きるわ。その為にはお金が必要だし、結局のところ、力でどうにかするのが手っ取り早いのよ。私にはね」


支援A≫
インテ「フリアイ、お前は強い」

フリアイ「ええ。私は強いわ。この世界で生き延びて、そして私だけの人生を満喫するための手段が強くなることだもの」

インテ「この間のシュタイン湖でも、君はその強さで魔物を打ち倒した」

フリアイ「うふふ、あなたが私の足を引っ張ってこなかったからよかったわぁ。それに、あなただって強いわよ」

インテ「曲がりなりにも王宮兵士だからな。力がなければ国を守れない」

フリアイ「ふーん、それがあなたの力を求める理由ってわけ」

インテ「俺は元々何一つ不自由ない人生を送ってきた。家庭環境も円滑で裕福ではないが貧乏でもない。両親も健在だ。興味のある学を深める教育施設を選べるだけの経済力も家にはあった」

フリアイ「要するにごく普通の家庭ってことね」

インテ「そうだ。だが、不自由のない生活をしてきた俺には夢もなかった。俺のお姉ちゃんはからくりに興味を持ってからくり技師が集う学校へ進んだ。俺はこれといった夢もなく、なんとなく生活の安定を求め王宮兵士になろうと兵士養成学校へと通い、なんとなくで王宮兵士になった」

フリアイ「聞いてるだけでムカつく人生ね」

インテ「だが、リディアたちとの旅を通して色々守りたいものが出来たし、結局俺はセントシュタインそのものが好きだと気付いた」

フリアイ「ふーん。だから守る為に力を求めるのね。で、その為なら自分の命も惜しくないってところ?」

インテ「そうだな。それで俺の守りたいものを守れるのなら本望だ」

フリアイ「いやだわぁ。その自己犠牲精神。聞いてて虫酸が走るっていうか。あなた、自分に酔ってるだけじゃないの?」

インテ「なんだと」

フリアイ「だって、そこまで守ることに執着したいなら、尚更生き残らないとダメじゃない。死んじゃったらあなたの大好きな自己犠牲も二度とできないわ」

インテ「君、随分と性格悪いな」

フリアイ「あら、知らなかった?私、自分が生き残ることしか考えられない性格悪い女だから」

インテ「はぁ。君と話していると確かに死ぬのがバカらしくなってくるよ」

フリアイ「あらあら。生き汚いって褒めてるの?」

インテ「まぁそういうことだ」

フリアイ「そう、それは光栄ね」