- アデリーヌ -
支援C≫

アデリーヌ「誰かー!!助けてー!!」

インテ「大丈夫か……??びっくりしたぞ。崖から人が落ちてくるなんて思わなかった」

アデリーヌ「助けてくれてありがとうなのよ。あたしね、熊に襲われてたの」

インテ「確かにあの崖の上には熊が生息しているが……。そもそも子どもだけでなぜあそこへ行こうと思ったんだ。危険すぎる」

アデリーヌ「……お花さんを摘みたかったの」

インテ「花?」

アデリーヌ「うん。この近辺だと崖の上にしか咲いていないお花さんなの」

インテ「どうしてまた……。花屋で買えばいいだろう。売ってないのか?」

アデリーヌ「ノンノン!そりゃ、近所で売ってるよ。でも、花屋で買うのじゃダメなの!あたしのおじいちゃん、もうすぐお誕生日だから、自分でお花さんを摘んで花束にするの!おじいちゃんはあたしのことを大切にしてくれてるから、あたしが選んだお花さんで作らなきゃ!」

インテ「成る程な。お前の気持ちは分かったよ。だが、危険なことには変わりない。次からはアランでも連れて行くんだな」

アデリーヌ「アランはダメ!お口チャックが緩いから、口が滑っておじいちゃんに話しちゃうかも……。フリアイには頼めないし……。おじいちゃんに頼むだなんてそれこそ本末転倒だから……。でも、あたしは負けないんだから!熊だって、次は殴って追い払っちゃうよ!」

インテ「お前、時々真顔で面白いこと言うな。まぁ事情は理解した。これも何かの縁だ、そこまで言うなら俺がついて行こう。それでいいか?」

アデリーヌ「え?!本当?いいの?」

インテ「家族思いなのはいいことだ。熊や魔物は俺が追い払おう。あまり俺のそばを離れるなよ」

アデリーヌ「はーい!ありがとう!」



支援B≫

インテ「久しぶりだな、アデリーヌ」

アデリーヌ「ボンジュール!1週間ぶりだね!元気してた?」

インテ「おかげさまで、まぁなんとか」

アデリーヌ「あれ、あたしあなたにおかげさました記憶がないよ……」

インテ「社交辞令というやつだ」

アデリーヌ「あ、なるほどね!」

インテ「ところで、君のおじいさんのお誕生日はもう終わったのか?」

アデリーヌ「うん!一昨日がおじいちゃんのお誕生日だったの!花束を渡したら凄く喜んでくれたし、全部あたしが選んで摘んだことを教えたらおじいちゃん泣いちゃった!」

インテ「そうか。それは良かった。おじいさんもさぞかし嬉しかったのだろうな」

アデリーヌ「えへへー、なんたってあたしがこーんなに頑張ったんだもん!」

インテ「それならなによりだ」

アデリーヌ「それでね、インテにはお世話になったから……。あげる!」

インテ「俺に、か?ありがとう。俺は芸術センスはないが、この花束は綺麗だと思う」

アデリーヌ「でしょー!あたしがこの目で確かめて選んだお花さんたちだもん!」

インテ「それにしても、自分で花束を作るのは凄いな」

アデリーヌ「そう?別にそんなに難しくないと思うけど……。そうだ、インテも花束作ってみる?」

インテ「楽しそうだが、あいにく今月誕生日の知り合いはいないんだなこれが」

アデリーヌ「ノンノーン、そこはマドモアゼルに渡すのよ!お花さんが嫌いな女の子はいないと思うな」

インテ「確かに花を嫌う女性には会ったことがないな」

アデリーヌ「でしょでしょー!きっと渡された女の子、喜ぶと思うよ!ほら、インテけっこうかっこいいし。まぁ、アランほどじゃないけど!ほら、インテってけっこうモテるし、お花さん渡したら最強よ。まぁ、アランほどじゃないけど!」

インテ「お前本当にアランが好きなんだな……」

アデリーヌ「うん!あたし、アランのことだーい好き!だから、申し訳ないけどあたしに花束を渡されても、インテには脈はないから」

インテ「肝に銘じておくよ。まぁ、俺が君に手を出したら犯罪だろうけど」

アデリーヌ「あ、アランに渡すのもダメだからね。私もまだプレゼントしたことないし」

インテ「そ、そうなのか……」



支援A≫

インテ「どうだろうか?」

アデリーヌ「……」

インテ「正直に言ってくれて構わないからな。というか顔に出てるが」

アデリーヌ「確かにインテは『俺には芸術センスがない』って言ってたけど……。まさかこんなに酷いだなんて……」

インテ「ああ、俺には芸術センスがないからな。音楽もだめ、絵画もだめ。せいぜい字の綺麗さが人並みレベルといった具合だ」

アデリーヌ「あなた、本当にセンスないのね……。何だろう、色の組み合わせも最悪だし、お花さん一つ一つの大きさもバラバラな上にまとまりがないし……。どこから手をつけていいのか、あたしにはさっぱり分からないよ……」

インテ「やはりそうか」

アデリーヌ「うん。ていうかここまで酷いと逆に清々しい気がしてきた!多分、インテくらい酷いセンスの持ち主なら、素敵だって思ってくれるんじゃないかな、うん」

インテ「俺レベルのセンスの持ち主がいるならむしろ会ってみたいな」

アデリーヌ「あたしも会ってみたいかも!」

インテ「俺は大人しく花屋で購入するよ……」

アデリーヌ「そうだね、残念だけどそうしたほうがいいと思う……。あたし、これ渡されたらお別れを考えちゃうかも」

インテ「そんなに酷いのか。アデリーヌがおじいさんのために苦労して摘んだ花を花束にするのを見て、手作りの良さを感じたのだが……。俺はやめたほうがいいな」

アデリーヌ「うん。インテ一人で作るのはやめたほうがいいと思うけど……。もし、インテがインテのお母さんやお父さん、兄弟姉妹やお友だちにプレゼントしたいとか、女の子に気持ちを伝える時にプレゼントしたいって思った時はあたしに言ってね。お手伝いするから!」

インテ「アデリーヌ……」

アデリーヌ「でも、流石に毎回は大変だから、これは一生に一度のお願いとして使ってね!というわけで、インテには『アデリーヌに一生に一度のお願いをする券』をプレゼントします!」

インテ「ありがとう、アデリーヌ。その時はよろしく頼む」

アデリーヌ「えへへ、あたしに任せて!」