- アラン -
≫支援C
ログ「すぅ……っ、セイヤーッ!!」
アラン「よお」
ログ「ん……、お前は確か……。あー!!チャラそうな魔法使い!!名前は確か……アデルだったか?」
アラン「おいてめぇ、俺の名前を間違えた挙句に俺のことを『チャラそうな魔法使い』とかぬかしやがって!喧嘩売ってんのか、この脳筋やろう」
ログ「な、名前を間違えたことは謝るけどよぉ、どう見てもお前はチャラそうな魔法使いじゃねーか」
アラン「いいか、覚えておけ!俺は『マドモアゼルの最後の希望の魔法使いアラン』だ!チャラそうな魔法使いのアデルじゃない!」
ログ「なんか『の』がありすぎて幼稚な名乗りだ……」
アラン「ふん、筋肉だけが取り柄のお前には頭脳派魔法使いの素晴らしさは到底理解できるまい」
ログ「なんかいちいちムカつく野郎だなぁ。お前、絶対モテないだろ」
アラン「なん……だと……。この俺を『モテない』だと?!聞いて驚け、俺がナンパをすれば俺の美貌にマドモアゼルはイチコロなんだぜ」
ログ「俺が女だったらお前みたいなチャラそうな男はいやだぜ……。だってすぐに浮気しそう」
アラン「全てのマドモアゼルに優しくするのは男の基本だろ?お前、親からそんなことも習わなかったのかよ」
ログ「いや、俺割と子どものうちに両親死んじまったもんな。まあ所謂貧民層だったからよ、守護天使様から見れば野蛮なんだろ」
アラン「……。なんかすまねぇ」
ログ「いいってことよ。昔の話だし、気にしてねぇぞ」
アラン「お前、いい奴だな……」
ログ「ま、まさかお前泣いてるのか?!」
アラン「俺たち守護天使の力が足りないばかりに……。お前、滅茶苦茶苦労してんのな……ううっ……。俺には見える……少年時代のお前が泣く姿が……」
ログ「俺、お前のことただのチャラそうな男だと思ってたけど、見直したぜ。お前、優しいんだな。俺の第二のマスターにしてやってもいいいぜ」
アラン「お前のマスターはリディアだけで十分だろ……。嬉しいぜ、人生に苦労しつつも俺たち守護天使を慕ってくれる人間がいるだな……。涙で前が見えねぇ」
ログ「そ、そんなに泣くほどかよ……。ていうか俺、天使とか信じてなかったし。今でも信仰心のかけらもないし。俺は守護天使だとか関係なくマスターを尊敬してるんだぜ!!」
アラン「まじかよ……。俺の感動を返してくれ!」
ログ「お前が勝手に泣いただけだろ」
アラン「ちゅーか、やっぱお前は脳筋なんだな」
ログ「確かに俺は魔法(マジ)で魔力が欠片もないけどよ〜」
アラン「ふん、俺はもう行くぜ。マドモアゼルが俺を呼んでるぜ!」
ログ「そっか。じゃあな。あ、そうだ」
アラン「ん?なんだ」
ログ「名前間違えてごめんな、アラン!」
≫支援B
ログ「おーい」
アラン「お前、リディアのところの……」
ログ「ああ、ログだ!こんなところで会うなんて、奇遇だな!またナンパか?お前も懲りないよな〜」
アラン「ちっ、せっかくマドモアゼルをお茶に誘おうと思ったのに、よりによってお前みたいな脳筋野郎に遭遇しちまうなんてな」
ログ「まあまあ、そう細かいことは気にすんなって。見たところお前は誰かとお茶に行きたいけど一緒に行く相手がいなくてボッチってやつになってんだな!」
アラン「やめろ!超イケメンモテモテウィザードな俺のことを友だちが一人もいない寂しい奴みたいな言い方すんな!」
ログ「だって実際そうだろ?お前今ボッチじゃん」
アラン「そういうお前だってボッチで買い物してたんだろ?そんなに買い出ししなきゃいけねーのに、一緒に買い物を手伝ってくれるやつもいねぇじゃねーか」
ログ「お前と一緒にすんな!俺はな、修行のためにあえて一人でこれだけの量の買い出しに行ってんだ!背丈でだけのひょろっちい奴とは違うんだぜ」
アラン「なんて低俗な言い訳……!いいか、俺は背丈だけの男じゃない。顔よし、頭脳よし、芸術感性よし、魔法よしなイケメンフォーを兼ね備えた男だ」
ログ「イケメンフォーってなんだよ……。てか、思ったんだけど、魔法使いって魔力が切れたら終わりじゃね?そこんとこどうなんだ?」
アラン「魔力の切れた魔法使いがどうするのか、と聞かれたら……」
ログ「答えてあげるが世の情けってやつか?」
アラン「それだ、それだぞログ!俺は賢明なるウィザードだからな、魔力が切れた時のために、この五つの指輪に毎日コツコツ魔力を温存させてんだ。そう、それはまさに……」
ログ「給料一年分ってやつ?」
アラン「急にリアルになったな」
ログ「お前、五つも指輪をつけてるからとんだチャラ男だと思ったけど、その指輪には意味があったんだな。見直したぜ。つか、魔力が温存された指輪ってなんかかっけーな!!」
アラン「だろ?!なんつーか、男のロマンがつまってるっつーか」
ログ「分かるぜ〜!少年心を揺さぶるっていうか」
アラン「魔法(マジ)で?!お前、これのかっこよさ、分かってくれるか?!いや〜、フリアイちゃんもアデリーヌもジョセフにも分かってもらえなかったんだよ〜。嬉しいぜ、俺の感性を理解してくれる奴がいて」
ログ「そのかっこよさが分からないとか、人生の半分は損してるよな!なんか、俺、お前とは気が合うきがしてきたぜ!」
アラン「俺もだぜ。そうだ、一緒にそこのカフェで男のロマンを語り合おうじゃないか」
ログ「いいぜ!ちょうど甘いものが食べたい気分だったしな」