もしも美容師くんが受けだったら設定の3Pすけべ






灰谷兄弟と知り合ったのはいつのことだっただろうか。つい最近のようにも、ずっと前からの付き合いのようにも感じる。あの二人と一緒にいる時間が長すぎるせいで、すっかり感覚が麻痺してしまっているから分からない。
彼らと知り合ったばかりの頃、俺よりもちょっと年下の友人ができたと純粋に喜んでいたのが馬鹿みたいだと今では思う。なぜなら少なくとも、彼らのことを「友人」だと思っていたのは俺だけだったから。彼らが恐ろしくてとんでもない奴らだと気付いた時にはもう遅くて、蜘蛛の巣に捕まった羽虫のように、二人の間でがんじがらめになって身動きが取れなくなってしまっていた。

「ぁ、ッン、っん、ま、って、竜胆く、っン♡」

今はこうして年下の兄弟と、セックスしまくる日が続いている。いや、どこでどうしてそうなった? としか言いようがないのだが、そんなことを考えてもしょうがない。

「あ"っ♡あっ、あぅっ♡あっ♡りんど、くっ♡あッんぁあっ♡」
「は、っ……あーー、っやべえ、きもち、」

だって、ちんこを突っ込まれて思い切り腰を振りたくられている事実は変えようがない。今もそうだ。竜胆くんが俺に突っ込んで、蘭くんは俺にキスしながら乳首やらちんこやらを敏感なところを触りまくっている。

「ひ、っ♡ンんんっ♡まっ、て、っ♡いきなり、っはげしっ♡ぁっあ"っあぁっ♡」
「おー竜胆の童貞セックスきもちいなー? すげえトロ顔、もっと見せろ♡」
「兄ちゃん一言余計!」
「ぁ"〜〜………ッ…♡っらんく、っ♡蘭くん、っン♡んっんぅ、っん、っふ、っンン〜〜っ♡」

そんなに年は離れていないはずだが、それでも10代の性欲旺盛さを完全に舐め腐っていた。毎日のように盛られ掘られ、しかも二人とも絶倫だから体力的に死にそうである。最悪なんだよなあ。ホントにマジで。
竜胆くんの激しいピストンから逃れるように蘭くんに縋れば、ぷちゅ、ちゅ、なんて生々しい水音させながら蘭くんが俺の口を塞ぐ。ぢゅう、とわざとらしく音を立てて舌を吸われ、その感覚にぞくぞくと腰が震える。
蘭くんに助けを求めても、余計気持ち良くされて苦しくなるだけだ。もう何度となく繰り返されたことなのだから、俺もいい加減学習すればいいのに。

「兄ちゃん、声聞こえねえからやめろって」
「こいつがねだって来たんだっつの、なーなまえ?」
「は、っ……、ねだって、ない………竜胆くんが激しすぎるから、前にいる蘭くんに掴まりざるを得なかったんだよ……」
「あ? 嘘言うなって気持ちよさそうにひんひん喘いでねだってたくせに」
「ねだってな、ぁっ! 急に、っ動くなぁっ! ぁっンんっ♡んぁ"あっ♡」

マジで最悪だ。人が喋ってる時に思い切り奥を突くなんてどうかしてるぞ!

「何言ってんだよ、好きだろ不意打ち」
「好きじゃないっつの! やめ、ッああ!♡あっンッ♡んぅっ♡あっ♡あぅっ♡ぁ"あっ♡」
「っすげ、締まったぞ、っウソつき♡」
「ぁ"あ〜〜〜ッ♡♡まっ、てぇッ♡ま、っあぁっ♡はげし、ぃっ♡はげしすぎ、ッ♡あっあ"あっ♡ンぉッ♡ぉ"っ♡りんど、くっ♡ぉ"ッ♡ああぁっ♡」

痕が付きそうなほどに腰を強く掴まれ、容赦なく奥を穿たれる感覚に、視界がくらくらちかちかする。ここまで激しくされるともうあられのない声しか出ない。口から際限なく漏れ出る自分の声がどれだけ酷いのかとか、意識をする余裕もない。前後不覚とはこのことだ。こんなことで実感したくはなかったが。
力が入らずシーツの上にへたり込んでしまうのはどうにか避けたくて、俺の目の前にいる蘭くんにしがみつく。へたれ込めば咥えさせられる、しがみつけばキスをされる。その二択で行ったら蘭くんの凶器を咥えるよりも、ベロチューの方がよっぽどマシだ。

「あーエッロ♡なまえ、オレの扱いて?」
「あ、はぁ、……っ? ぁ、ぅっ、あ♡っあぅっ♡う、ぅ〜ッ♡ぅ、ンっんぅ♡ん♡」

だが蘭くんは俺の手を取って張り詰めた自身へと触れさせる。言われるがままなんとか手を上下させようとするが、後ろから突かれる強烈な快感をなんとかやり過ごすのに精一杯で、ビンビンのソレに手を添えることくらいしかできない。あろうことか半開きになった俺の口にキスを落としてきて、舌を絡められる濃厚な口付けにいよいよ頭はパンク寸前になっていく。扱かせるかキスするかどっちかにしろ! マルチタスクはできないんだよ!!

「ん、ンっ♡おい、手に力入ってねえぞ〜? しっかり扱けって」
「は……っばか、やろ、っ! こんな、ンっ♡されてて、っ無理に、決まってんだろうが! っあン!♡」
「あ、すげえかわいかったさっきの」
「う、っるさぃ、っンぁ"あっ♡」
「オラ、もっと声聞かせろって、ッ」
「ふ、ざけんな、ぁっ!♡あぁあっ♡あっあ、っあ"ぁ♡もっや、っ♡あっあんん、っ♡ン、っんぅ♡んぁあ♡」

鬼畜だ。この二人マジで鬼畜だ。俺に覆い被さって耳にキスしながら腰を打ちつける竜胆くんに、俺の性感帯を的確に、しつこく攻めてくる蘭くん。体中、あますところなくあちこちを愛撫されて休む暇すらない。時折耳に入ってくる「かわいい」とか「エロい」とか、そんな単語に反応したくないのに、熱の篭った甘い声で名前と一緒に言われてしまうと体がひくりと反応してしまう。

「は、っ……なまえ、」
「え、ぁ………?」

不意に、熱いため息と共に余裕のない声が耳元で聞こえてきた。この感じ、そこはかとなく嫌な予感がする。
ああ、これ以上激しくなるとか、マジで勘弁である。せめて一度呼吸を整えさせて欲しい、そう言おうとして口を開いた瞬間、衝撃が俺の体を貫いた。

「お"ッ♡♡あ、っあ"ぅっ♡ま、っ♡ぁ"あッ♡あっ♡あぅッ♡ああっ♡は、げしぃっ♡まって、っ♡まってぇっ♡ッひ、っあうッ♡ああッ♡んぉ"っ♡」
「ン、っ…やべ、イきそ……ッ」
「竜胆って早漏だよな」
「うるせ、っ兄ちゃんが遅漏なんだよ」
「オレはコントロールしてんだよ」

「必死に腰振りたくるオマエと違ってな」、「必死になってねえしつーかコイツがエロいのが全部悪い」「まあそれはそうだワ」なんて、行き場のない快感に喘ぐばかりの俺を他所に兄弟は軽口を叩き合う。俺としては君らが遅漏とか早漏とかどうでもいいし毎回交代交代でマワすのはやめてくれとしか考えられない。まるで普段のように話していながらも二人とも俺の体に快楽を与える動きは緩めることはなく、蘭くんは俺の息子に手を伸ばし、その長い指で激しく扱き出す。

「ば、っおいこら! だめ、っ♡ぁうっ♡そこはさわんなっ、ばか!!」
「あ? 素直になれってこの方がきもちいだろ? お前のビンビンじゃん」
「だからだめなんだってぇ……っ! ぁああっ♡あ"っ♡だめ、っや、ぁ"ッ♡」
「あーもー、兄ちゃんがなまえの扱くからすげえ締まる、っ」
「いーだろ? 感謝しろよオレに」
「らんくッマジでほんとに、だめだって、!っぁうう♡しごくな、っぁあ"っ♡」
「ほら、さっさとイけよ♡」

前と後ろから容赦のない行為に頭が真っ白に染まっていく。ちんこもナカも気持ちいいところを擦られまくって、奥もめちゃくちゃ突かれまくって、本当にだめだ、こんなのきもちよすぎる。

「ひ、っんぁっ♡ああっ♡りんどぉっ♡だめ、っだ、めっ♡いく、っ♡でるからぁっ♡んぁっ♡あ"ッ♡ぉ、ッあぁ"っ♡」
「ッあークソ、イく、っ……!」
「ぉ"ッ♡おっ♡ぉあッ♡ああっ♡♡ぁあ"〜〜〜〜ッッ♡♡♡」
「は、っ………ぐ、っ……!♡」

薄いゴム越しにも分かるほど勢いよく中に出された熱い精液と、視界が明滅し、自身の熱が弾け突き抜けるような快感を味わったのはほぼ同時だった。
奥に擦り付けるように二、三度ぐっと腰を押し付けられる感覚に、そんなことしたって意味ないのに、と熱に侵された頭の中でぼんやり考える。

「ぁ、……………♡♡♡ぅ、ッ……♡は、ぁ……っ、ぁ、ン…♡ん、♡」

くそ、最悪だ…。後ろでイかされるなんて……。
すっかり力が抜けて目の前の体に寄りかかる俺に、竜胆くんがちゅう、と俺の唇に口付ける。体が動いた拍子にナカのちんこも動くから、イったばかりの体は容易に感じてしまう。ぁ、と小さく漏れ出てしまった声を呑むかのように、今度は目の前の蘭くんにもキスされた。

「すげえ出たじゃん。一緒にイくなんてかわいーななまえ♡」
「……ほんと、マジで、うるさい……」

こいつら、いつか絶対ぶん殴ってやる。何回も思うが結局口に出せるのは本心からだいぶマイルドになった悪態である。
俺の覇気のない罵倒に蘭くんは気にも留めず、指に俺の精液を絡めながら(見せつけてくんのマジでやめろ)ニヤニヤ笑う。竜胆くんは竜胆くんで俺の体を撫で回すわ首筋に唇を這わせるわ好き勝手に動いているし、射精後の賢者タイムも相まって俺なんでこんなことになってんだろ、と現実逃避をしたくなった。

「……もういいだろ…今日はもう終わり……」
「オイオイ何言ってんだ終わるわけねえだろ? 兄ちゃんのちんこまだ味わってねえだろうが」

今日のセックスはこれで終わらせてくれないだろうかと、試しに言ってみたはいいが珍しく竜胆くんに先を譲った蘭くんが納得する訳がない。「オマエのせいでこうなってんだよ責任取れ」なんてギンギンになったクソデカちんこを見せつけてくる。やめろ見せつけてくんな視界に嫌でも入ってくるんだよ。

「いや…もう無理ですね……竜胆くんのでお腹いっぱいなんで……」
「………」
「…でかくすんな……」
「うるせえ…」
「なまえ、いくら竜胆が童貞クサくても今のはオマエが悪い」
「そんなの知るか………、っぁ、あ、っもう、勘弁しろってえ……!」

ぐったりした俺を抱き起こした二人により、容赦のない延長戦が開始されてしまった。
ああ、夜はまだ当分終わりそうにない。