「ひ、っぁあ♡あぁあッ♡だめ、っだめ♡またいくっいく、ッぅ〜〜ッ♡♡い"、っン"…………〜〜ッ♡♡♡」
「あーすげ、ッイく……♡」

もう何回目だろうか。奥まで突き刺さった怒張を思い切り締めつけて全身が痙攣する。もはやどっちのちんこを突っ込まれているのかすらも分からない。ただただ狂おしい快感が、体の中を蹂躙していた。

「…ッは、マジで名器だな、何回もしてんのにずっとキツくてきもちい、」
「ぁ、〜〜……♡♡なか、っドクドクして、ぇ……ぁああ…♡」

一度後ろだけでイってしまったせいで、それから癖になったみたいに俺の体は何度も後ろでの絶頂を繰り返した。もうずっと、前で達していない気がする。
射精のような瞬間的なものとは違って、後ろでの絶頂で得る強烈な快感はじりじりと尾を引いて治まることはなかった。寧ろイく度に甘やかな快楽は増幅していって、底無し沼のようにとどまることを知らない。ずっと、ずっと気持ちがいい。

「は………っ、なまえ、」
「ぁ、竜胆、く………♡」

正常位のままシーツに縋っていた俺の手に無骨な手が被さる。間近の恍惚とした表情と俺の腰を強く掴まれていた感覚から、どうやら今は竜胆くんの番らしいと分かった。
竜胆くんが体を倒した拍子にごり、とナカのソレがいいところを擦って、腰が勝手に跳ねた。少し揺すれば唇がくっついてしまいそうな距離で見つめられる。頬を紅潮させ、眉を寄せて荒く息を吐く竜胆くんにぞくぞくする。もっとその雄の表情を見ていたいと思ったけれど、目を伏せられてしまってその時間は終わってしまった。ああ、まつ毛が長くてきれいだなあ。見惚れていれば押し殺した息が首筋を擽り、強く吸われてぬろりと肉厚な舌で舐められた。

「ぁ、っう♡ン……っ♡」
「……かわいい、」
「は…ぁ、っ♡ぁ、あ、ン♡」

半開きの唇にキスと共に落とされた言葉にきゅう、とアナルがひくついた。さっきまでの激しいピストンとは対照的に、ゆっくりと種を奥に擦り付けられるように腰を動かされる。ぐちゅ、ぬちゅ、と立てる粘ついた音に竜胆くんが「すげえ」と上擦った声で漏らして、何かを確かめるように無骨な指がペニスを咥えて拡がるアナルのフチをなぞった。

「音がえっぐいわ、グチュグチュいってる」
「すげえ泡立ってんじゃん、中出ししたみてえだな」
「ぁ………っ♡」

そんな下品な会話が聞こえてきたと思ったら、ずるりと今まで腹を埋めていたものが引き抜かれ、喪失感に小さく息がこぼれる。ああ、また交代するらしい。その様子をぼんやりと見つめていた。次は誰だろう、ああ、さっきまで竜胆くんだったのだから蘭くんか。普通に考えれば分かることなのに、今はそれすらも怪しいほど頭がうまく働かない。

「ヒクヒクしてんなあ、エッロ……♡」

蘭くんが力の入らない俺の脚を大きく開かせて、硬い先っぽを熟れたそこへと擦り付けた。アナルは押しつけられたカリに吸い付くように疼いて、まるで早く挿れてほしいと言っているようだ。もどかしい感覚に身をよじらせるが、結果腰を揺らめかせて誘っていると思われて「今挿れてやるよ」なんて甘い声で言われてしまった。ああもう、ちがうのに。

「は、っぁう、っ♡♡う、っン♡ ──ッ………♡♡」

ずぷ、と卑猥な音がした。今まで二人分のちんこを交代交代で散々挿れられていた後ろの穴は、蘭くんのちんこを難なく受け入れる。何度もしているのに未だに質量を失わない熱い肉棒で腹を満たされる感覚に、恍惚としてぶるりと体が震えてしまう。

「は、また軽くイってんの? どんどんメスイキが上手くなってくなあ?」
「ん、っん♡んぁ、あ"、ぁ〜〜……っ♡」

余韻に浸る間も無くゆるゆるとかき回すように腰を動かされ、またびくびくとナカが収縮する。この感覚がイっているというのなら、俺はもう何度達しているのだろう。それでも蘭くんは腰の動きを止めてくれなくて、奥を突かれる度にあられのない声が押し出される。俺を揺さぶる最中に「堪んねえわ、」なんて独り言のように漏らされた声には熱が籠っていて、いつものすました表情が興奮で色付いている様に、どくんと心臓が大きく音を立てる。
熱っぽい息が顔にかかって、ふと蘭くんの唇が目に入った。濡れて色付いたその唇はおいしそうで、とても魅力的に見えた。

「ひ、っう、……っぅ、ン♡♡ぁ、っう、らん、くん♡」
「んー?」

ゆるく結ばれた三つ編みを引っ張ると、紫色の瞳と目が合う。

「なに? なにしてほしい?」

そんなの分かっているくせに。
口調こそ柔らかいが、その瞳は欲望を隠すことなく俺を見つめている。そんな蘭くんを見たら堪らなくなって、気付けば望むまましてほしいことを口にしていた。

「……キス、して」

呂律のおぼつかないおねだりだったが、それに蘭くんは目を細め、あっさり言う通りにキスしてくれた。いつもは言うことを聞いてくれないくせに、こういう時だけこんなに簡単に聞いてくれるなんて。

「ぁ、らん、く、」
「ん、今度はどーした?」

ならばせめて、今だけは全部、俺の言う通りにさせてみたい。恥ずかしいとか年上のメンツとか、もうそんなのどうでもいい。そう考えるくらいには、俺の理性は既に擦り切れてなくなりかけていた。
もういっそ、理性なんて最初からない方が楽だったのかもしれない。

「なあ、もっと、キスしたい……♡」
「……は、たくさんしてやるよ」

一度境界線を越えてしまえば、淫らな欲は留まるところを知らない。もう一度三つ編みを軽く引っ張って強請れば、にやり、してやったりとでも言うかのように蘭くんは笑って、俺の唇を塞いだ。
蘭くんのキスは上手い。舌を絡ませ合う濃厚でいやらしいものから、触れるだけのかわいらしいものまで、蘭くんとキスをしていると頭が痺れてぼうっとしてしまう。それに合わせて中をごりごり擦られるものだからたまらない。気持ち良さでどうにかなってしまいそうで、しがみつくように蘭くんの背中に腕を回した。

「ん、っんぅ、ん、♡ン、らんく、っん♡」
「よーやく素直になってきたなあ?」
「んぁ、♡ぁ、っン♡きもちぃから、っもっと、っぁ♡」
「ん、じゃあどーしてほしい?」
「ぁ♡っ奥、突きながら、ちゅーして、…ッん"♡」

ああ、きもちよくて最高だ。俺のいう通りにしてくれる蘭くんも、蘭くんがくれるキスも。

「んん"〜〜ッ♡ん、っふ♡ふあ、っぅん♡あ、ッぁん、んんっ♡」

お互いの熱く濡れた粘膜同士が絡み合う音、ローションと体液が混ざった粘ついた音、肌が激しく打ち付けられる音、その全てが耳を犯す。ギリギリまで引き抜かれて奥まで押し込まれる熱い塊が性感帯を抉る。口を塞がれているから隙間から汚い声が漏れるばかりで上手く息ができず苦しい。何もかもが興奮材料だった。体が蕩けてしまいそうな快感に溺れてしまいそうだ。

「んっ♡ん"むッ♡ん"〜〜〜〜ッッ………♡♡♡」
「ん、ッ……は、……っ♡」

腕と脚を絡め全身で抱きついて、キスをしたままもう何度目か分からない絶頂を迎えた。甘く深いその快感は心地良すぎて何もかもがどうでもよくなるくらいで、その感覚にずっと身を浸していたいくらいだった。

「なまえ、キスハメどーだった?」
「ぁ……♡ン、♡キスハメきもちい……♡」
「ちゃんと言えてえらいなァ♡」

きもちいい、もうそれしか考えられない。思ったことをそのまま口に出せば、蘭くんは満足げに微笑んだ。「ご褒美やるよ」と蕩けるような声で囁かれ、期待でアナルがまた疼く。

「……はあ…エロすぎてちんこいたい……」
「そーいうとこマジで童貞臭えぞ竜胆〜」

竜胆くんのため息混じりの言葉にどこか馬鹿にした口調で蘭くんがそう言うのが聞こえた。そういうとこってどこだ、なんてぼうっとした頭で考えたが、胸に手を這わされたことで思考が中断する。手のひら全体で胸を包まれたかと思ったら指先で乳首を転がされ、イったばかりの体がぴくぴく跳ねた。

「ぅ、っン♡ぅ、ぁ〜〜…♡」
「乳首弄られんの好き?」
「ん、ッ、うん、好き…♡」
「だよなぁ? ココ弄る度に中ひくつかせてるもんな♡」
「ぁ、〜〜ッ♡」

きゅうと先端を強くつままれ、甘い痺れが腰に響く。でも俺が「好き」なのはそれだけじゃない。

「蘭くんも、蘭くんに、触られんのも、好き、…ぁ、っぁあ♡」

気付けばうわついた口がそう言っていた。だって、素直になったら蘭くんがもっと気持ちよくしてくれるから。
言葉にした瞬間、蘭くんがその端正な顔を歪めた。体の中のペニスがどくりと大きく脈打つ。より深く押し込まれ、みちりと圧迫される感覚に声が漏れる。

「っ………ぶねえ、イくかと思ったワ」
「ん、ぁ♡おっきくなった…、っ♡あぅ、ン♡」

一旦動きを止めた蘭くんが俺の唇に吸い付く。薄く開いた口の隙間から舌を入れられ、熱い粘膜で口内を蹂躙される感覚にうっとりとした。自分から拙く舌を絡めるとすぐに絡め取られ、淫らなキスに溺れそうになる。
キスできるのも、こうして密着できるのも、獣のような欲情した表情を向けられるのも、全部好きだ。

「んぁ、♡っはあ、あ……♡ん……♡」

首筋に唇を這わされているだけなのに、こんなにも気持ちいい。もっと気持ちよくしてほしい。ああ、蘭くんと竜胆くんが俺を求めている顔が見たい。こんないやらしいことを考えるなんて、何回もイったせいで頭がおかしくなっているのかもしれない。
力の入らない手を竜胆くんへと伸ばす。俺のすぐ横にいるのに、指先に触れそうだけど届かない。

「竜胆、呼ばれてんぞ」
「……ぁ、え、っなに?」
「バカ、オレじゃなくてなまえにだよ」

俺の様子を見ていた蘭くんが、代わりに竜胆くんを呼んでくれた。
どこを見ていたのだろう、蘭くんに言われて我に返ったようにぱっと竜胆くんが俺を見たけれど、ぐ、と口を結んで難しい表情をしたかと思えば目を逸らされてしまった。拒絶されてしまったのだろうか、そう思ったら無性に悲しくなって、じわりと視界が滲む。

「っ……りんど、」
「あー竜胆が泣かせた」
「えっウソちょ、っ」
「わーリンドーサイテ〜〜」
「兄ちゃんうるさい! なまえ悪かった! 悪かったって、ごめん」

蘭くんの言葉に慌てた竜胆くんが俺の頬に手を添えてキスをくれた。ちゅ、ちゅ、あやすようなバードキスも、俺を見てくれたことも嬉しくて、さっきまでの涙があっという間に引っ込む。腕をするりと竜胆くんの首に回せば、応えるようにまた口付けを落とされる。

「ぁ、ぁ……っ♡竜胆、くん」
「ん……、どーした?」
「ぅ、っおれ、も、おかしくなる、から……」

その先は何を言おうとしたのだろう。少なくとも、おかしくなるからもうやめてくれ、ではなかった。

「……いーよ、ちゃんと見てる」
「ん………、っぅ、ん、っン♡」

俺を見つめて、竜胆くんがひとつ唇を落とす。自分から唇を押し付けにいけば一瞬竜胆くんの体が強張ったけれど、またキスをし返してくれた。頬に添えられる手に自分のそれを重ねながら、視線をもう一人へと向ける。

「ぁ……蘭くん、は……?」

潤む視界の先で、俺の問いかけに蘭くんは微笑う。

「……むしろもっと見せろよ、オマエがおかしくなって、オレらの名前呼んですげえ乱れるトコロ」
「ぁ、ン……♡」

蘭くんが空いている俺の頬を撫でて口付ける。それは今日一番やさしいキスだった。

「じゃーなまえ、オレらとたくさんきもちいセックスしような?」
「オレらじゃないと満足できないカラダにしてやるよ」
「ん、うん………♡」

ああ、きっと次の日は酷い賢者タイムと酷い腰痛で貴重な休日を丸ごと無駄にすることになるだろうけれど。それでも今は、全身を毒のように蝕む快楽に身を溺れさせていたい。
悪癖だと分かっていて結局いつも抜け出そうとしないのは、俺が彼らにどうしようもなく絆されて、魅了されているからだ。








竜胆のエッチ
優しくしようとはするがなまえがエロくて最終的に激しく動きがち。なんか童貞くさいしむっつりすけべ。動きが激しいとなまえが大体前にいる蘭に縋るので蘭が割と得をする。蘭が突っ込んでいる時はキスしたりフェラさせたり扱かせたり。でもキス好きなのでキスの割合が多い。その間蘭は声聞きたいけどちゅーしてると締まるからいっかーとか思いつつ、動きながら弟となまえの絡み合いが百合だな〜かわいいな〜って見てる。好きな体位はバック。

蘭のエッチ
上手い。緩急つけて攻めておねだりさせるのが好き。平気でエロいことさせようとするオープンすけべ。竜胆が突っ込んでる間はキスしたりフェラさせたり扱かせたり。フェラの割合が高いけどなまえの声が聞きたい竜胆によく文句を言われる。好きな体位は正常位。


なまえ(受けバージョン)
懐かれたと思ったら囲われてていつの間にか掘られてた美容師くん。かわいそう。優柔不断で流されやすい気があり灰谷ズには「チョロ…」と思われている。灰谷のことはなんだかんだで好きだが気持ちの重さが多分釣り合ってない。