【20】君のことになると
「おい!何考えてんだよ!!」
「真子!!」
思うとったよりも早く十刃が現れよった。
一護を行かせたことが合うてたんかはわからへん。それでも行かせんたんは、もしかしたら実戦させた方が早いかもしれへんっていう考えがよぎったからや。
「心配しなや。責任は俺がとったる。」
斬魄刀を手に取って一護の後を追う。
あいつ大丈夫やろか。まだ保持時間が一瞬や。まぁ、万が一は俺が助けたればええか。
すぐに手を出すのも野暮やしと思うとったけど、あいつやられそうやんか。そろそろ…
「喰い止めろ 時鳥」
なんでここに遊がおんねん!?
そんな気持ちも一瞬で、遊が破面の動きを止めて、あの死神が凍らせたおかげで一護は助かった。
懐かしい遊の始解。あいつの斬魄刀は時を操る力があると聞いたことがあった。
「この技は相手の動きを少しだけ止めることができるの!少しだけだけどね…。あ、他にもあるよ!」
一度、修行したいからと付き合うてやった時に見せてくれた。
あまり時間を操るのは神への冒涜な気がしてたまに大丈夫なのかと心配になると、苦笑しとったな。
戦闘中は神の心配をする前に自分の身を心配せェって小突いてやったのを今でも覚えとる。
俺の頭に血が上ったのはその直後だった。
ガシャア!!!!!
「…ナメんじゃねえぞ、死神…。」
「遊殿!!」
「薄皮一枚凍らせて…それで俺を殺したつもりか…!?甘えんだよ!!!」
「遊さんっ!!!」
凍らされとった破面が氷を突き破り、一護の手に刺さとった刀を抜こうとしていた遊の頭を鷲掴みにして、虚閃をぶっ放っぱなそうとしとるんが目に入ってきた。
バンッ!!
ドォ……ン!
「…やれやれ。ホンマは死神の戦いに手ェ出すんいややねんけどなァ…」
「!」
「しゃアない」
ふざけんなや。お前、誰に手ェ出そうとしとんねん。ホンマに殺すで。
「…済まんなァ破面。俺はいまめっちゃ腹が立っとんねん。あんた強そうやし…加減は無しや。」
この100年、こっちは遊のために色々と諦めてきとるんやで?
こいつの未来の為に必死に準備してきとんねん。なんでお前なんかにここで、このタイミングで遊を奪われなあかんねん。
俺の放った虚閃を上手く処理したあいつはお仲間と一緒に消えていった。
―俺は冷静で居られなくなる。
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